7割の日本人が「小足」の意味を誤解していた 格ゲーおじさんブチ切れと思いきや…
格闘ゲームの基本ムーブ「小足」の意味を、日本人の約7割が誤解していると判明。うっかり誤用すると「格ゲーおじさん」が飛んでくる場合も…。
『ストリートファイター』シリーズ最新タイトル『ストリートファイター6』がリリースされ、約2週間が経過。早くもプレイヤー数が100万人を突破したと発表され、今後さらに注目度が高まっていくはずだ。
そこで今回は、知っておくとためになる、今日から使える格ゲー用語「小足」についてチェックしていきたい。
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■格ゲーにおける「通常技」
「確信犯」や「穿った見方」など、本来の意味とは異なる意味で用いられ、且つもはや、そちらの意味が「市民権」を得てしまった言葉は決して少なくない。
知人と会話している際、相手の発言内に「誤用」を見つけ、指摘すべきか悩んだ経験はないだろうか。「小足」もまた、そうした誤用が非常に目立つ格ゲー用語なのだ。
『ストリートファイター』シリーズにおける「通常技」は、弱(小)攻撃、中攻撃、強(大)攻撃が存在し、それぞれ対応する「パンチ」(P)「キック」(K)ボタンを押して発生させるもの。
さらに、立ち(遠・近)、しゃがみ、ジャンプ(垂直・斜め)と、状況やモーションごとに通常技の仕様が異なるため、ひと口に「通常技」といっても、様々な種類が存在するのだ。
では「小足」が意味するのは、どの通常技なのか。読者諸君も一度、考えてみてほしい。
■「小足見てから昇竜余裕でした」
「小」さい「足」という漢字の並びから「弱キック攻撃」を連想した人が多いと思うが…じつは小足の「足」は「足払い」の略。つまり、こちらはしゃがんで相手の足元を攻撃する「しゃがみ弱キック」が本来の意味なのだ。
「立ち小足」「ジャンプ大足」「しゃがみ小足」などはありがちな誤用で、これらを訳すと「立ちしゃがみ弱キック」「ジャンプしゃがみ強キック」「しゃがみしゃがみ弱キック」というカオスな意味になってしまう。
正確には、それぞれ「(近・遠)立ち弱キック」「(垂直・斜め)強キック」「小足」と説明すべきだろう。
ちなみに、ネットミーム「余裕でした」は、現在プロゲーマーとして活動する梅原大吾氏が、かつて「小足見てから昇竜余裕でした」と発言したことが元ネタとされていた(後年、梅原氏は発言を否定)。
穏健派な格ゲーマーは会話の最中に、前出の「立ち小足」や「ジャンプ大足」というフレーズを耳にしても「こういう意味で使っているんだろうな…」と、相手に合わせて単語を脳内で変換させるのだが、中には「小足警察」とでも称すべき、厳しい取り締まりを見せる人物も少なくない。
彼らは「小足」「中足」「大足」が誤用されているのを見かけると、どこからともなく現れ、発言者の誤用を指摘して(阿修羅閃空で)去っていくのだ。
「小足の誤用」については、穏健派と強硬派で意見が分かれることが多く、注意が必要である。
■「格ゲーおじさん」の指摘が多い印象だが…
そこで今回は、格ゲーマーに限らず「世間的な小足の認知度」を探るべく、全国の10〜60代の男女1,000名を対象として「小足」に関する意識調査を実施することに。
調査の結果、小足を正しく「しゃがみ弱キック」と認識しているのは、全体の29%と判明。「弱キック全般」と回答したのは42.4%、「立ち弱キック」と回答したのは28.6%であった。
小足の意味を誤用しているのは若い世代に多い印象を受けたが、性年代別の回答を見ると、なんと正しく「小足」を認識している割合が最大の年代は、10〜20代と明らかに。
一方で、ゲームセンターでの「格ゲー全盛期」を経験している世代の30〜40代は、男性に限っても正答率4割未満と、いささか寂しい結果となった。
「小足」を誤って認識していた人も、ぜひ今日から胸を張って「正しい小足」を擦ってみてほしい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)