神経質で知られる家主が借主を殺害 賃貸住宅の地下室にカビが生え激怒
地下室に生えたカビを借主のせいだと決めつけた家主が、一方的に責めて殺意をむき出しにした。賃貸住宅では、家主の人柄にも気を付けなければならないようだ。
壁や床を汚さない、穴を開けない、タバコの臭いを付けないなど、賃貸住宅の借主が気をつけるべき点はたくさんある。そして意外にも盲点なのが「カビ」だ。カナダでは、それが原因で恐ろしい殺人事件が起きてしまった。『CBCカナダ放送協会』『NBC News』などが報じている。
■結婚を控えていたカップルの死
今月3日の午後5時40分ごろ、カナダ・オンタリオ州のハミルトンという町で、結婚を控えた若いカップルが賃貸住宅の家主に殺されるという事件が起きた。
ハミルトン警察は、若い男女が家主に銃で撃たれたという近隣住民からの通報で、ストーニー・クリーク地区の現場に駆け付けたことを発表している。
■庭に倒れていた若い男女
現場では、芝生の上にアーロン・ストーンさん(28)とカリッサ・マクドナルドさん(27)の2名が血を流して倒れており、上階に暮らす家主のテリー・ブレッカ容疑者(57)は家に戻り、そのまま立てこもっていた。
容疑者は州に登録済の銃を多数所有しており、ネゴシエーター(交渉人)が加わって4時間も説得したが投降せず、現場付近は広範囲にわたり非常線が張られた。
■近隣住民が経緯を説明
ハミルトン警察はその間、近隣住民から聞き取りを行い、さまざまな情報を得ていた。地下室に生えたカビについて激怒したブレッカ容疑者が、カップルを一方的に責めて口論に発展し、銃を持ち出したことがわかったという。
そんななか、ブレッカ容疑者がパトカーに向け銃を放ったことで銃撃戦が始まり、警察は容赦することなく容疑者を射殺した。
■近隣住民を監視か
ストーンさんは電気技師で、マクドナルドさんはブラント・ハルディマンド・ノーフォーク・カトリック地区の教育委員会に所属する教育アシスタントだった。
ハミルトン警察は「殺されたカップルは、これまで法的な問題を起こしたことは一度もない」と発表している。
一方で近隣住民は、2003年にその物件を購入したブレッカ容疑者に、異様な監視癖や周囲への敵対心があったことを指摘。たびたび屋根の上から他人の家を覗き込むなどし、不快感を与えていたという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)