1回3錠の錠剤、潜んだ「矛盾」に目を疑うが… ビオフェルミン製薬の回答に思わず納得
整腸剤「新ビオフェルミンS」の内容量に「とんでもない矛盾」を発見。その内容を受け、ネット上に共感の声が相次いでおり…。
健康維持のため、サプリメントや医薬部外品を摂取している人は少なくない。
ストレス社会に生きる我々にとっては「なくてはならない存在」だが、現在ツイッター上では、これら製品に潜んだ「決して小さくない矛盾」に疑問の声が寄せられているのだ。
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■約40日後にトラップが発動…
今回注目したいのは、ツイッターユーザー・Ozyさんが投稿した1件のツイート。
「1回3錠の錠剤の個数はいつも3の倍数であってほしい」との要望が綴られた投稿には、整腸剤『新ビオフェルミンS錠』のパッケージ写真が添えられており、同商品の内容量は「350錠」となっている。
しかし同ブランド公式サイトを見ると、15歳以上の服用量は1回につき「3錠」と表記されており、350錠では端数が生じてしまうことが判明したのだ。
■「服用量」と「内容量」に矛盾が…
こちらの「日常生活に潜んだ疑問」を見事に捉えたツイートは、投稿から数日で6,000件以上ものRTを記録するほど大きな話題に。
他のツイッターユーザーからは「僕も買うとき、ツッコミました」「3つ買えば3の倍数になるからセーフ」「うっかり落としてしまった際の予備が入っているのでは?」などなど、様々な声が寄せられていたのだった。
また、新ビオフェルミンS錠以外の製品の内容量部分の画像を送るリプライも多く、「内容量が服用量の倍数にならない」という事象は様々な製品で見られる模様。
なお、話題のツイート投稿主・Ozyさんは130錠入りのタイプを購入したため、既存の350錠入りと合わせると計480錠に。「最後まで1粒も無くさずに飲めば、ちょうどピッタリ飲みきることになるので、楽しみにしています」と、今後の展望を語ってくれたのだ。
そこで今回は内容量の「矛盾」を解明すべく、同商品を展開する「ビオフェルミン製薬株式会社」に詳しい話を聞いてみることに…。
■「大人の事情」ではない「事情」があった
新ビオフェルミンS錠にはいくつかのバージョンが存在し、前出の瓶入り130錠、350錠に加えて540錠、550錠、アルミ包装の45錠が展開されている。
なぜか550錠入りだけ、内容量の増加数が小さい。また、その他の内容量のものはパッケージに「おなか大切に<乳酸菌のくすり>」と表記されているのに、550錠入りは「おなかの調子を整える<整腸に>」という異なるキャッチコピーが記されており、細かい部分だが気になってしまう…。
しかし、他の製品と仕様が異なっているワケではないそうで、ビオフェルミン製薬は「550錠は通信販売専売品となります。店頭と異なり、通信販売ではお客様のご判断でご購入頂くため、製品特長がより分かりやすい文言にしております」と、回答していたのだった。
…さて、話題を「内容量と服用量のズレ」に戻したい。こちらが生じる背景について、同社の担当者からは「大人だけではなく、お子さまの用法もあり、ご家族皆様がご利用することを想定し、設定しております」との回答が得られたのだ。
前出の通り、新ビオフェルミンS錠の服用量は「15歳以上」の場合は1回につき3錠だが、「5〜14歳」の場合は2錠。そのため、単純に「3の倍数」分の内容量であればキリ良く消費できる…というワケではないのだ。
1917年(大正6年)の創業以来、100年以上に渡って日本人の「お腹の健康」を見守ってきたビオフェルミン製薬の新ビオフェルミンS錠。購入の際は「1人(大人だけ)で飲むのか」「家族で飲むのか」という点を考慮しつつ、自身に合った内容量を選んでおこう。