98年「横浜優勝」をハマスタで再現 大魔神・佐々木の投球で金村を併殺打に
横浜DeNA-西武の交流戦が行なわれている横浜スタジアムでは1998年の日本シリーズ「横浜-西武戦」を再現。
4月を首位で終えた横浜DeNAベイスターズだったが5月はたびたび連敗も続き、また阪神タイガースの驚異的な強さもあって、首位・阪神とは5ゲーム差の2位に。しかし、打線の破壊力は相変わらず健在だ。
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■横浜といえば伝説の打線が
宮崎敏郎は、開幕以来続けていた打率4割は下回ったものの、3日現在、3割8分5厘で堂々のセ・リーグ1位。打率2位には今季覚醒してチームを牽引する関根大気が3割4分9厘で続く。
打点1位は、侍ジャパンでも活躍した不動の4番・牧秀悟の34点。2位は宮崎の30点。本塁打も宮崎・牧がともに10本でリーグ2位につけている。
投手陣、とくに中継ぎ・抑えがやや不安定なことが波に乗り切れない要因と思われるが、強力打線にはタイラー・オースティンも復帰し、さらに厚みを増している。しかし、横浜の打線といえばかつて伝説的な時代があった。
■レジェンド選手が日本シリーズを再現
1998年、横浜ベイスターズ(当時)は、1960年以来38年ぶり2度目のセ・リーグ優勝、さらには日本一を達成。
権藤博監督のもと、投手では「ハマの大魔神」こと抑えの切り札・佐々木主浩、そして長打こそ多くないもののヒットを積み重ねる打線は「マシンガン打線」と評され、注目を集めた。
3日、横浜スタジアムでは『GET THE FLAG!シリーズ』と銘打って、往年のレジェンド選手が大集結。横浜DeNA-西武戦にちなんで、98年の日本シリーズ第6戦、9回表の西武の攻撃・横浜優勝の瞬間を再現するイベントが行なわれた。
■6-4-3の併殺に
打者として登場したのは、野球解説者の金村義明氏。98年当時は一死一塁・二塁の場面で西武の代打として登場した。マウンドに立ったのは、大魔神・佐々木主浩氏。現役時代さながらにリリーフカーに乗って登場した。
遊撃・石井琢朗コーチ、二塁・ロバート・ローズ氏、一塁・鈴木尚典コーチ、さらに谷繁元信氏が捕手を務め、佐々木氏の投球を受けた。
日本シリーズの際は4-6-3の併殺打で横浜が優勝を決めたが、この日、金村氏の打球は石井コーチから6-4-3で一塁を守る鈴木コーチに。レジェンドたちが当時に近い形で伝説を再現した。
■ローズ氏「緊張したが」
イベント後、囲み取材に応じたローズ氏は、「かなり緊張したがエキサイティングだった」と振り返り、併殺プレーについては「腰が痛かったがよかった」と取材陣を笑わせた。
セ・リーグ2位で首位の阪神を追う古巣については、「1998年のビデオをよく見て研究してほしい」と後輩たちに注文も。レジェンドの闘魂注入を受け、セパ交流戦の行方にも期待したいところだ。
■執筆者紹介
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ
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(取材・文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)