帰宅命令が出たときの“最善な行動”とは… 気象予報士が呼びかけ
大雨で一部公共交通機関に影響が出ている。帰宅命令が出た場合の“最善の行動”について、気象予報士の千種ゆり子さんが説明。安全確保を呼びかけた。
きょう2日、西日本から東日本の広い範囲で大雨になり、ツイッターでは「帰宅命令」がトレンド入り。気象予報士・千種ゆり子さんが、帰宅命令が出た際の最善の行動について呼びかけている。
■局地的に激しい雨の可能性
きょう2日は梅雨前線の周辺や南側で雨雲が発達し、西日本の太平洋側には線状降水帯が形成された。局地的に1時間に80ミリを超える猛烈な雨も記録し、和歌山県内などで警戒レベル5の「緊急安全確保」が発令されている。
梅雨前線は、2日よるからあす3日にかけて南下する見込みで、あす朝にかけて関東甲信でも雨雲が発達しやすい状況が続き、局地的に激しい雨が降る可能性も。
■困惑や嘆きの声も
この影響で公共交通機関にも影響が出ており、ツイッターでは「帰宅命令」がトレンド入り。「会社から帰宅命令が出たので退散」「帰宅命令が出たので帰ります」「ちょうど暴風雨がキツいタイミングでなんとか帰ってきた」といった声がみられた。
その一方で、「電車止まってから帰宅命令出されても」「冠水してるのにどうして帰らせてくれないの?」「避難指示が出るほど雨が降ってから『帰宅命令』を出す上司…控えめに言って理不尽すぎだろ」と嘆く人も見受けられた。
■帰宅命令が出された場合の「最善」とは
千種さんは自身のツイッターで、「会社からの帰宅命令が出たとしても、その場に留まることが最善な場合もあります」と安全確保を勧めていた。
このことについて、千種さんに詳しく話を聞いてみたところ、「帰宅命令が出た頃にはすでに周囲の状況が悪化していて、帰宅までの間に崖や川のそばや橋を通るなど、危険な道を通らなければならない場合は、そのまま会社や出先に留まることが最も安全な場合があります」と説明する。
■各種ツールを活用
さらに、気象庁の「キキクル」や、国土地理院の「重ねるハザードマップ」、国土交通省などが提供する河川の水位情報など各種の防災情報ツールを紹介。
「まずは焦って飛び出すのではなく、自分が今いる場所は安全なのか、自宅に帰るまでの道に危険な場所がないかを、気象庁『キキクル』や河川水位の状況、河川のライブカメラ、重ねるハザードマップなどを使って確認してから、慎重に行動することが大切です」と呼びかけている。