国分太一も惚れた「理解不能な価格設定」の中華料理店 噂の“鳥ミソ丼”が絶品だった

東京・武蔵小山にある町中華「正来軒」。昭和から時間が止まったかのような店内には、信じられない価格の品書きが並んでおり…。

正来軒

東京・目黒区に「理解不能な価格設定」「とんでもないコスパ」「値段がバグってる」とネットで話題を呼ぶ町中華がある。その情報を聞きつけた記者は現地に行ってみた。


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■脅威のコスパ

正来軒

目黒や中目黒、さらには自由が丘など“住みたい街ランキング”の常連が位置する目黒区。その最東端に位置する街が武蔵小山。

最長800mにも及ぶ都内で最も長いアーケード商店街「パルム」と駅前タワマンを中心に、下町感あふれる町並みが広がっており、近隣には数多くの飲食店が軒を連ねている。

駅から徒歩5分ほどの場所にあるのが中華料理店「正来軒(せいらいけん)」。席はカウンターオンリーで、卓上のメニュー表には「地元の皆様に味で御奉仕する店」とキャッチフレーズが記されている。

とはいっても、人気の町・目黒区。きっとラーメンは800円程度なのだろうと思っていると、まさかの350円。チャーハンは少し前まで400円だったのだろうか、下2桁だけ修正液が塗られ440円となっていた。ネットで書かれていたよう価格が昭和から止まっている…。

ちなみに他の品書きを見ると、ギョーザ300円、おしんこ50円、つまみチャーシュー200円、ハム180円という脅威のコスパだ。

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■話しかけてくれる常連さん

正来軒

店内には男性の年配客が6名。みな1人で来ているようで、常連客のようだ。ハムやギョーザをつまみにビールを飲みながら野球中継を見て「ここで坂本が打つよ…ほれぇ!」的な会話をしている。ちらっと見るとどれも料理の量が多い。

メニューをじっくり見ていると、隣にいた優しそうな常連さんが「初めてきたのかい? だったら鳥ミソ丼がおすすめだよ。ラー油と酢をかけて食うとうまいんだ」と教えてくれる。

しかしメニューにはそんな文字が一切書いてない。そのことを尋ねると「ほら、あそこに貼ってあるでしょ」と壁に貼ってあった手書きのポスターを指さした。そこには鳥ミソ丼580円の文字。あ、これか。

それを聞いた他の常連さんたちが「兄さんは初見さんか! だったら鳥ミソ丼だな。うん、間違いない」「ああ、違えねぇ」「鳥ミソがいい」「おい、それより坂本ヒット打ったぞ」みたいな会話が連鎖していき、まるでドラマで出てくる飲み屋のワンシーンのようだ。


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■国分太一も愛した鳥ミソ丼

正来軒

もはや鳥ミソ丼以外を頼んだら総スカンを食らいそうな雰囲気を勝手に感じ、注文することにした。

数分後、店のおばちゃんが「はいおまたせ」と出してくれたのは、豆板醤やにんにくでホイコーロー風に味付けされた鶏肉と野菜炒めがご飯に乗った丼。香ばしさと野菜のシャキシャキ感があって激ウマい。酢とラー油をかけるとさらに味が引き締まる。しかもかなりの大盛。

ちなみにその後調べたのだが、過去放送していたバラエティ番組『メントレG』(フジテレビ系)で国分太一が「もう一度食べたい料理」としてここの鳥ミソ丼を挙げている。また近くに格闘技系の道場もあり、柔道の金メダリスト・吉田秀彦氏もこの味を求め足繁く通ったのだとか。


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■常連さんがプッシュするワンタン

正来軒

注文時、他の常連さんが「おいらのおすすめはワンタン。これをスープ代わりにすると最高なんだ。この前数えたらスープの中にワンタンが15個近くも入ってたんだぜ」と教えてくれており、このワンタン(430円)もこっそり頼んでいた記者。

こちらも情報にたがわず、ラーメン用の丼にたっぷりなスープと大量のワンタン。スルっと喉に吸い込まれていくようなワンタンの食感が最高で、鶏ガラで出した昔懐かしいスープとよく合う。しかし丼とワンタンを合わせると、ゆうに満腹を超える量となっていた。どれも量がすごいのよ…。

正来軒

「最後にすりにんにくを入れてごらん。味変になるよ」とお隣さん。優しいコンシェルジュやアンバサダーたちに囲まれ、約1,000円でここまで満足な食事をできることに感激した。近くに立ち寄ったかたはぜひ足を運んでみて欲しい。

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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤

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