妊娠9ヶ月の女性が2階窓から転落した男児をキャッチ 犬の散歩中に気づき駆け寄る
男児は2階の窓から外に物を投げて遊んでいた。しかし時に大きく身を乗り出すなど、見るからに危険だったという。
女性は、妊娠中は特に「命の尊さ」について強く意識する。そして「我が子に限らず、どの子も愛しく感じられるようになった」という人も多い。
アメリカでこのほど、ある女性の母性が大きな勇気となって、よその子の命を救った。『WSVN-TV』『KCCI-TV』『NBC15 News』などが報じている。
■地面はコンクリート
話題が伝えられたのは、アイオワ州デモイン市のマール・ヘイ・ロード地区。デモイン警察は「5月8日、民家の2階窓から転落した2歳の男児を、通行人の女性が見事にキャッチしました。彼女はヒーローです」と発表した。
窓の直下の地面はコンクリートで、もしも女性が救わなければ、男児はそこに全身を強打しただろうという。
■外に物を投げて遊ぶ
その女性は、近所に住んでいるカイリー・ジョーンズさん(35)。犬の散歩のため歩道を歩いていて、異変に気づいた。
男児は2階の開いている窓から外に向かって物を放り投げて遊んでいたが、体に比べて頭が非常に重いにもかかわらず、身を乗り出す様子が気になったという。
■「助けられるのは自分だけ」
男児の家族に危険を知らせる必要を感じたジョーンズさんは、その家のドアをノックして呼び鈴を鳴らした。しかし応答がなく、911番に通報したという。
「警察の到着を待つ間、万が一何かがあれば自分しかいない」と思い、ジョーンズさんは窓の直下で待機することに。すると間もなく、その万が一の事態が起きてしまった。
男児は窓枠に必死につかまったが、小さな手指にそれに耐える力があるわけはなかった。
■育児怠慢、放棄について厳重注意
ジョーンズさんは妊娠33週目で、お腹はかなりの大きさだったが、コンクリートに激突する寸前で男児をキャッチ。
転落の直前に男児は恐怖で泣き出したといい、「自分が身重であることも忘れ、とにかくその命を助けることに夢中でした」と話している。
アイオワ州保健福祉局は、育児怠慢、放棄があったとして、この男児の母親を厳重に注意したという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)