誘拐され売り飛ばされた10代女性が保護 「二度も結婚を強いられた」と証言も
たまたま知り合った人に騙され、誘拐された10代の女性。二度も知らない男の花嫁として売り飛ばされていた。
親切な人に声をかけられ、「友達になった」と勘違いしたばかりに…。さらわれて悲惨な目に遭ったと話す17歳の女性について、『Times Now』などインドのメディアが伝えた。
■駅での“出会い”
今から5ヶ月以上前のこと、インドのマディヤ・プラデーシュ州で暮らす女性(17)が学校の試験を無事に終え、せっかくだから遠くに行ってみようと考えた。そこで駅に行き列車を待っていた女性に、数名の若者が声をかけたという。
すぐに意気投合した女性は、若者たちに誘われて近くの公園へ。食べ物と飲み物を差し出されたため口にしたところ、意識を失い倒れてしまった。
■売り飛ばされた女性
しばらくすると女性は目を覚ましたが、場所は公園ではなくウジャインにあるホテルの1室だった。その場にいた男2名と女1名が女性を脅し、27歳の男との結婚を強要。
その後に男から「お前を買った」「俺の嫁だ」と言われた女性は、大きなショックを受けた。
怖くて逃げ出すこともできないまま4ヶ月が経過した頃、“夫”はうっかり殺虫剤を口にして死亡。その両親は女性をどうするか迷ったあげく、結婚相手を探していた別の男に売り飛ばした。
■逃げ出すことに成功
二度も人身売買に使われ心身ともにダメージを負った女性は、絶望のあまり自殺を試みたが失敗。二人目の“夫”が家族と暮らす家を飛び出し、必死に逃げた。
どうにか最寄りの駅にたどりついた女性は、ラージャスターン州コーター行きの列車に飛び乗ることに成功。ボロボロで明らかに様子がおかしい女性を見た駅の職員が通報したため、女性はコーターの駅で保護された。
■捜していた両親
この期間、女性の両親は警察に連絡して「娘が外出したまま帰ってこない」「行方不明になった」と伝え、捜索を依頼していた。ようやく保護されたという知らせを受け、早速コーターに向かう予定を立てたと複数メディアは伝えている。
新型コロナウイルスも落ち着き海外に行く人も増えているが、インドを含む海外では日本人が拉致されて金品を奪われる、また性的暴行を受けるといった事件が過去に何度も発生している。
「自分が事件の被害者になるわけがない」と思わず、特に外国では常に警戒心を持って行動する必要がある。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)