孫の難病克服のため72歳祖父が美容ブロガーに 「歩けるように」と医療費を稼ぐ
孫の医療費ために、66歳で美容の勉強をし始めた祖父。ブログで紹介したメイクアップ製品を買うファンも多く、地道な努力が功を奏した。
「すべては孫のため。頑張ります」と話す、高齢男性の涙ぐましい努力と挑戦。何かを始めるのに、遅すぎることはないのだろう。胸に迫る話題を、『HOLLYWOOD UNLOCKED』や『Oddity Central』など海外のメディアが報じている。
■愛する孫に難病が発覚
今、中国に暮らすチョウ・ユンチャンさんという72歳の男性が、注目されている。美容ブロガーとして国内で人気を集め、知名度を徐々に上げている。
チョウさんがそれまで全く縁がなかった美容に興味を持ったきっかけは、6年前に孫のシャオ・ジンヤンくんに脊髄性筋萎縮症（SMA）という難病が発覚したことだった。
脊髄の中にある運動神経細胞が変化し、手足などの筋肉が弱くなっていく非常に稀な病気で、当時5歳だったシャオくんは余命1年半を宣告されてしまった。
■治療薬は約1,400万円
治療薬は国内で製造されていないため、アメリカからの輸入に頼らざるを得ず、費用は70万元（約1,400万円）に上った。一家は自宅を売却し、さらに借金をしても十分な資金は得られなかった。
すでに退職していたチョウさんは、「自分にできることはないか…」と思案。そこで美容ブロガーになることを思いつき、未知だったメイクや化粧品の勉強を一から始めたという。
■成功までの道のりは厳しく
まず化粧品メーカーに電話をし、無料サンプルを請求したり、製品のことを尋ねたりしたが、チョウさんの年齢を知るなり電話を切ってしまったメーカーもあったという。
しかしチョウさんは諦めなかった。コスメショップに出かけてメイクの方法を教わるようになり、些細なことも漏らさずにメモを取り、知識やテクニックを身に付けていった。
そして、ついにメイクのライブ配信を行ったところ、瞬く間に話題は拡散し、安定した収入を得られるまで人気も昇りつめた。
■「協力したい」と購入するファンも
現在では、国内に多くのファンを抱えているチョウさん。リップスティックからファンデーション、マスカラまで、彼が紹介した製品を買い求める人は少なくない。
時には「おじいさんが化粧なんて…」「お金のためだ」などと批判を受けることもあるが、チョウさんは「すべては孫の医療費のため」とライブ配信を続けている。
現在は治療薬が保険適応の対象となり、経済的負担は軽減されたものの、次の目標は孫が歩けるようになること。チョウさんは「そこまでは頑張ります」とメディアに語っている。
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（文／Sirabee 編集部・桜田 ルイ）
