条例で禁止されてもいまだ見られる「歩きタバコ」 6割が国の法規制求める
現在は地方自治体の条例で規制されている歩きタバコ。国の法律で禁止を求める声も目立つが…。
愛煙家にとっては肩身の狭い世の中かもしれないが、タバコを自由に吸える空間は以前と比較してかなり少なくなってきた。
屋内は基本的にほぼ禁煙、屋外にも繁華街などに路上喫煙禁止区域が設けられており、駅前などの喫煙スペースからははみ出すほどの人たちが集まって一服している。
画像をもっと見る
■千代田区から始まった条例
タバコを吸えるエリアが限られるなかで、ニコチンの禁断症状ゆえか、歩きながらタバコに火をつけるスモーカーも少なくない。路上喫煙禁止区域は地方自治体の条例で定められており、国の法律ではない。
2002年に東京都千代田区が始めたのが最初だが、現在では多くの地域に拡がっている。千代田区の場合、違反者には2,000円の過料が課せられる。ただこうした繁華街で、現在でも歩きタバコをしている人はいまだ数多い。
歩きタバコ対策は、今の自治体任せのやり方でよいのだろうか。
■6割が「国の法律で禁止を」
Sirabee編集部が、4月22〜24日にかけて全国10〜60代男女1,000名を対象に歩きタバコ規制について調査したところ、「国の法律で禁止すべき」という回答が64.1%で最多となった。
現状と同じく「地方自治体の条例止まりでよい」との答えが30.9%、「禁止すべきでない」という人が5.0%だった。
■30代は7割が法律化求める
喫煙率は中年世代で高く、最近の若い世代ではタバコを経験しない人も増えている。高齢になると禁煙してやめていく人も多い。今回の調査結果を世代別で分析してみると、ややばらつきも見られた。
規制を求める声は全ての世代で9割を大きく超えているが、30代では国の法律で禁止を求める人が69.5%と最も多い。子育て世代で、子供がすれ違いざまに怪我をするリスクなども気になるためだろうか。
一方、10〜20代と60代では、現状と同じく条例での規制にとどめるべきという声が3割台半ばとなった。
■執筆者紹介
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ!』(宝島社新書)。
・合わせて読みたい→梅沢富美男、タバコポイ捨て発覚の岐阜県高山市長に激怒 「責任を…」
(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)