男子高校生3名が走行中の車に庭石を投げ運転手死亡 窃盗と殺人罪で起訴
ある被告は、フロントガラスに大きな穴が開いた車を「戦利品」と呼び、一緒に記念写真を撮影したと供述。罪の意識の欠如にも注目が集まっている。
男子高校生3名が、何の罪もない赤の他人の命を、石を投げるという危険なゲームで奪った。
アメリカ・コロラド州で起きた事件について、加害者3名が殺人罪で正式に起訴されたことを、地元メディアの『KDVR-TV』『WWNY-TV』ほか多くのメディアが報じている。
■帰宅途中に被害に
事件は4月19日の午後10時45分、コロラド州ジェファーソン郡のアーバダという町の道路で起きた。投石の犠牲となったのは、仕事から帰るためシボレー「スパーク」を運転中だったアレクサ・バーテルさん(20)だ。
バーテルさんはたまたま友人と携帯電話で通話しており、激しい衝突音とともに音声が途切れたことから、友人が「事故に巻き込まれたのでは」と警察に通報したという。
■庭石が車内で発見
バーテルさんの乗った車は事故のはずみで道路から逸れ、野原で停止していた。現場に急行した警察は、運転席側の窓を突き破ったとみられる大きめの石を車内で発見。さらに道路上に同じ石が散乱していることに気づいた。
それらが、近くのウォルマートの駐車場に面したエクステリアコーナーで販売されている造園用の石であることを突き止め、目撃談を元に、地元の高校に通う3年生の男子3名の身柄を拘束した。
■「戦利品と記念撮影を」
他に6台の車が投石の被害を警察に報告しており、2名が軽傷を負った。事件の悪質さから、検事当局はニコラス・ミッチ・キャロル=チク、ジョゼフ・コーニグ、ザカリー・クワックの容疑者3名を正式に起訴。
第一級殺人罪、同殺人未遂、窃盗ほか罪状は複数にわたるという。
キャロル・チク被告は取り調べのなかで、フロントガラスに大きな穴が開いた車を「戦利品」と呼び、「事件後に記念写真を撮影した」などと供述している。
■被告3名の主張は割れる
今月3日、被告3名はジェファーソン郡の裁判所に出廷。走行中の車を襲撃することを発案、決定したのがキャロル=チクとコーニグで、クワックは2人に誘われて参加していたことがわかったが、それ以外の部分で3名の主張は割れている。
またキャロル=チクとクワックは「バーテルさんの命を奪った石は誰が投げたのか」という問いに異なる意見を述べており、コーニグは一貫して黙秘を続けているという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)