フジテレビ『水10枠』をたて直す波瑠が名女優である理由 作品を痛快にする名コメディエンヌ
フジ水10に革命的な勝利をもたらした波瑠。波瑠にヒット作が多い理由。『リモラブ』にも注目。
現在、『わたしのお嫁くん』(フジテレビ系)で昨年からの新設ドラマ枠を生き返らせることに成功し、注目されている波瑠について考察したい。
■厳しい水10対決
水曜日22時の放送枠で、日本テレビとフジテレビのドラマ対決が昨年より行われている。
昨年の春に、フジテレビが日テレ水10ドラマ枠の裏で新たにドラマを放送すると同時に、日テレ水10ドラマ枠も新たな方針を確立し枠を安定させた。それ以来、フジの水10は日テレ水10に勝てているとは言えない状況が続く。
もとより日テレ自体の様々な視聴率が高く、フジは近年苦戦し続けている。昨今はなかなか放送枠が持っている視聴率を覆すことは難しく、その他の指標で勝負するとしてもそれほど簡単なことではない。
そうした難しい状況で、波瑠の新ドラマは真っ向から様々な視聴率で日テレ水10に勝利した。
■とてつもない成果
フジテレビは同作品のこれまでに出ている個人全体視聴率及びコア視聴率に関して、初回視聴率の結果だけでなく「右肩上がり」であること、個人全体視聴率では「水10」枠で初の3週連続の上昇であることを報告している。
ただでさえ、ドラマが視聴率を上げることは難しいのに、裏に別のドラマ枠があっての成果は大変に評価できるだろう。
■『わたしのお嫁くん』
なお、同作品はTBS火曜22時ドラマにありがちな、一風変わった設定のもとでベタな少女漫画を展開するタイプ。
大変に成功した『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)を思わせる専業主夫的契約同居設定ではあるが、BL兄弟キャラも盛り込んだてんこ盛り設定でもある。
何より、ヒロインが言いそうなセリフと男性側が言いそうなセリフをも逆転させる「完全男女逆転設定」は新しい。