体育の授業で高校2年生の男子死亡 サッカーゴールのポストに眼球を強打し…
スポーツの死亡事故を目撃するとトラウマに陥る可能性があることから、教育委員会は「カウンセリングの機会を設ける」としている。
体育の授業にはアクシデントがつきもの。擦過傷や打撲は頻繁だが、まれには救急車が呼ばれる重大事故も起きている。このほどアメリカでは、男子高校生がサッカーゴールに眼球部分を打ち付け、搬送先の病院で死亡したという。
『NEW YORK POST』『NBC15 News』などが報じている。
■金属製のポストに顔面から
事故は先月27日、ワシントン州スポケーン郡のチーニー市にあるチーニー高校のグラウンドで体育の授業中に発生。ブレイデン・バームくん(16)という2年生の男子生徒が死亡した。
ブレイデンくんは走っていて転び、サッカーゴールの「ポスト」と呼ばれる金属製の支柱に顔から落ちて眼球を強打。セイクリッド・ハート・チルドレンズ・ホスピタルという大型の小児病院に運ばれ、緊急で治療を受けたものの帰らぬ人となってしまった。
■対応した消防署も沈痛
学校からの要請を受け、この事故に対応したチーニー消防署のトム・ジェンキンス署長は、記者会見の席で、まずはブレイデンくんを失ったご家族に心から哀悼の意を捧げた。
ブレイデンくんが負った傷はきわめて深刻なものだったことを説明するも、それ以上の詳細は公表していない。スポーツの死亡事故を目撃すると、トラウマに陥ることが少なくないとして、教育委員会はカウンセラーの配置を決めている。
■早すぎる別れに誰もが涙
5月1日の夜、チーニー高校の校庭ではブレイデンくんを追悼する集会が開かれ、在校生や保護者を中心にコミュニティの人々が大勢集まった。
そこではブレイデンくんが大好きだった音楽が流れ、趣味だったという釣りの写真が飾られた。人々は大量の花とキャンドルの灯を捧げ、あまりにも早すぎる死に涙していたという。
■釣りを愛したやさしい少年
学校の公式Facebookには、「ブレイデンは私がこれまでの出会ったなかで最もやさしく、最も礼儀正しい少年でした」と友人の 1人は書き込んでいる。
クラウドファンディングの『GoFundMe』に遺族を支援するためのページが開設されたが、家族は「葬儀費用にかかった額を超えたら、ブレイデンが参加していた青少年のためのフィッシング・プログラムに寄付したい」と話している。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)