外出時の「念のためおしっこ」、必要な理由があった…　GW中に知っておきたい

GW（ゴールデンウィーク）になり、観光やレジャーに出かけることも多いだろう。外出時、「行きたくないけど念のためおしっこに行く」という人もいるはず。

「念のためおしっこ」には注意すべき点もあって…。

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■幼少期に言われがち

幼少期、家族で旅行やレジャーに出かけた際、両親から「行きたくなくても、おしっこ行っておきなさい」と言われた経験はないだろうか。特に、車や電車に乗る前はしばらくトイレに行けなくなるため、「念のためおしっこ」を促されることもある。

大人になって、無意識にわが子に同じことを言っている人も多いかもしれない。

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■「念のためおしっこ」には意味があった

なかざわ腎泌尿器科クリニックの中澤佑介院長は、子供の「念のためおしっこ」には意味があると話す。

「子供のときの昼間のおねしょは、『尿をためて出す』という機能の発達の個人差によることが多いです。大人は『おしっこがしたくて漏れそう』という最大尿意、『少ししたい』という初期尿意、『割としたい』という通常尿意を知覚でき、これに基づいて排尿するタイミングを決められます。ですが、子供は初期尿意や通常尿意を知覚できません。そのため、保護者から『おしっこは？』と聞かれて『ない』と答えた直後に突然最大尿意を感じ、トイレに行っても間に合わないということが起こります」（中澤院長）。

記者も幼少期、両親に聞かれた時は平気だったのに、車に乗って高速道路を走った途端尿意を催してしまい、それを両親に伝えて「なんでさっき行かなかったの！」と叱られた記憶がある…。

親側もこうした経験を踏まえ、「念のためおしっこ行きなさい」と言うのであろう。

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■「念のためおしっこ」

子供の排尿機能を考えると、「念のためおしっこ」は理にかなっていると言える。その習慣が染み付き、大人になっても、大事な会議やプレゼン前など「行きたくないけどおしっこしておこう」という人もいるかもしれない。

ただ、大人になってからもその習慣を続けると、リスクもあるようだ。

「心因性頻尿を引き起こすことも考えられます。これは、心の面での不調や不安定な気持ちなど、ストレス要因が頻尿という形で現れるものです。いわゆる、心身症の一つと考えられています。『念のためおしっこに行く』という習慣がある方が乗り物に乗った時や仕事中などトイレに行けない状況で尿の間隔が頻回になることがあるでしょう。この場合、行こうと思ってもトイレに行きにくい状況がストレス要因になる可能性があります」（前出・中澤院長）。

幼少期はある種必要な習慣でも、大人になって必要以上にトイレに行くのは控えたほうがいいかもしれない。

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■GWに知っておきたいことも…

ただ、前出の中澤院長からは「GW中に外出する方は、渋滞でトイレに行けず尿を我慢することで膀胱機能低下や膀胱炎のリスクもあるので、『行きたくなくても念のためおしっこに行く』のがいいと思います」というコメントも寄せられた。

日頃の生活では、大人は行きたくないのに無理にトイレに行く必要はないが、外出時は大人も子供も「念のためおしっこ」が推奨されるのだろう。

この連休中、旅行やレジャーに行く時は、車に乗る前に子供と一緒に用を足しておくのがいいかもしれない。