「こんな仕事辞めてやる」とぶちまけ動画が大バズリ 転職への悪影響に警鐘鳴らす人も
「これはインパクト大」と思って公開した動画が、困った事態を招く可能性も…。動画の公開にあたっては、十分に考え慎重になる必要がある。
仕事を辞めたいと考える若者たちよる動画が話題を集めているが、「冷静に考えて行動したほうがいい」という声も多く上がっている。『CBS News』などアメリカのメディアがトレンドについて伝えた。
■「辞職ネタ」がトレンドに
2021年頃から、TikTokでは辞職にまつわる動画が「Quittok」と呼ばれ高い人気を博してきた。
ファストフード店のスタッフが上司に「辞める」と伝える様子を撮影・公開し大変な話題となり、その後も多くのユーザーが似たような動画をアップし、支持されてきたのだ。
それ以外にも「もう辞めちゃおうかな」と職場の愚痴を言う動画、「辞めたほうがいいと思う?」と視聴者に意見を募るタイプのものなど、内容はさまざまだ。
■動画を撮影する背景
このような動画を撮影・公開しているのは、主に1990年代半ばから2000年代前半生まれのいわゆる「Generation Z(Z世代)」だと、アメリカのメディアは説明している。
Z世代の若者は、問題に直面しても誰かに直接相談せず、SNSを利用して気持ちを表現する傾向にある。職場でストレスを溜めても最後まで我慢し、耐えきれなくなり動画を撮影・公開する人も少なくないようだ。
雇う側も「良い情報もそうでない情報もすぐに漏れる」という意識を持ち、職員がストレスを抱え込まない環境作りをより意識する必要に迫られている。
■就職で苦労する可能性も
こういう動画を公開する側にも、相当な覚悟がいる。というのも一度公開した動画が原因で、何年たっても就職活動に影響が出る場合があるためだ。
ワークプレイスコンサルタントとして活躍するマイク・ジョーンズ氏はメディアの取材に応じ、「ネットの情報はそう簡単には消せないもの」「雇用側に非があったにせよ、プロ意識のない自身の姿が永遠につきまとうことになるだけ」と警鐘を鳴らした。
公開した動画の内容やSNSへの書き込みが、誹謗中傷だとみなされ法的トラブルに発展するケースもある。動画アプリやSNSを不満やストレスのはけ口にしないよう、利用にあたっては十分に注意したい。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)