大阪王将、異常な「5文字」添えた新メニュー… 飾り気皆無もド直球なウマさがあった
大阪王将に登場した「時代遅れの餃子定食」。そこまでディスらなくてもいいじゃん…と思いながら注文してみました。
■「こういうのんがええねん」
「せやな こういうのんがええねん」とキャッチフレーズを添え、東京・品川区の大井町店に登場したのは「時代遅れの餃子定食」。ポスターには、焼き餃子2人前、スープ、漬物、大盛ご飯に、餃子用のみそだれ、辛子入りラー油が写っている。
タレこそ特徴的だが、「餃子を腹いっぱい食べたい」というニーズに応えた、飾り気を気にしない“どストレート”な定食のようだ。890円。
■町中華を改革する大阪王将
大阪王将ではこれまで、東京・渋谷の中華料理店で親しまれているルースー(細切り肉)餡をかけた「TOKYOルースー炒飯」や、プリプリ海老と卵焼きを乗せたスパイス系炒飯「でれうまえびめし」など、他チェーンでは見かけない斬新なメニューを期間限定で生み出し続けてきた。
時には老舗の味を現代風にアレンジ、時には全く新しい料理を創作するなど、時代にマッチした中華料理を常に追求してきたのだ。そこにきて、昭和の匂いすら感じさせる町中華「原理主義」的餃子定食。逆に興味をひかれるものがあった。
■「映え」なんてない!
注文し数分で件の餃子定食が到着。同社が自虐するよう「時代遅れ」といえばその通り。写真映えするポイントはない。
しかし、「やっぱコレだよな」という定番感と安定感はその数百倍あり、ファンとしてはめちゃくちゃ嬉しいメニューでもある。
ポイントは“よく焼き”状態になっている餃子をつける2種のタレだ。一つは濃厚クリーミーな味噌ダレで、餃子の味全体をマイルドにコク深い味わいに仕上げてくれる。
もう一つが「テツラー油」。高温で炒めた粗い唐辛子をラー油に合わせた餃子を格段にウマくする調味料で、大阪王将の隠れた名物。皮のクリスピーさに、ラー油のスパイシーさ、唐辛子のつぶつぶした食感が合わさってじつに辛ウマな最高な味わいになる。
■無言で一気に食うべし
そして何の変哲もないスープに、キャベツの漬物。
餃子にもキャベツが使われているのに、ここでもキャベツを持ってきてしまうところが妙に愛らしく、「ウマければ文句ねえだろ、温かいうちにさっさと食っちまいな」という昔気質な料理人の姿が頭に浮かんでくるのだった。最高。
無心で餃子と白米を口にほうばり、時折味変でタレを変える。そしてスープで一気に胃袋へ流し込み完食。
満足度と懐かしさを抜群に感じる“温故知新”な新定食だと感じた。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)