子犬撲殺の男が動物虐待致死容疑で追われる 「娘に咬みついた罰」の主張は証拠なし
子犬を棒で容赦なく叩いた男は、「娘に咬みついた罰だ」と話したという。その蛮行に、住民や愛犬家が「厳しい罰を」と声を上げている。
インドでは近年、犬の虐待および虐待致死事件が増加している。このたびの事件はマディヤプラデシュ州から伝えられ、『IndiaTimes』『Times Now News』などが報じている。
■男が子犬を撲殺
マディヤプラデシュ州グワーリオールのハリシャンカー・プラムという町で、1人の男が道端で子犬を撲殺するというむごたらしい事件が起きた。
黒い子犬は、棒で激しく叩かれ悲鳴をあげていたが、やがて抵抗しなくなり横たわったまま息絶えた。近くにいた人に「かわいそうだからやめろ」と注意されても、男はまったく聞く耳を持たなかったという。
■事件後に男は逃走
その様子はただちに通報され、地域を管轄するジャンシ・ロード警察の職員が現場に駆け付けたが、男はすでに逃走していた。
警察は、道路の上方に設置された防犯カメラの映像を公開し、寄せられた情報から男の身元をヴィレンドラ・ジャーと特定。現在その行方を追っている。
■「娘に咬みついた」も証拠なし
事件を通報したナムラタ・サクセナさんは、「男は『この犬が娘に咬みついたから、こらしめている』などと主張していました」と説明。しかし警察は、それらを示す証拠が見つかっていないとしている。
ジャー容疑者の身柄が拘束されれば、事情聴取を経て動物虐待致死罪での逮捕・起訴は免れないだろうという。
■犬の虐待致死事件が頻発
インドでは近年、犬の虐待や虐待致死事件が頻発している。飼い主や家族を怒らせるようなことをして、罰として叩いていたら死んでしまったという理由も多いが、さらに多いのが、日常的にストレスを抱えている者による野良犬への暴行だという。
憂さ晴らしのため、子犬に暴力を振るったとみられるジャー容疑者。そうした蛮行を働く者への見せしめの意味も込め、住民や愛犬家たちは「厳しい罰を」と声を上げている。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)