飛行機のドアを開けようとして逮捕された男 「自分は悪魔と天使のハーフ」発言も
支離滅裂な発言を繰り返す男は精神鑑定を命じられたが、人々からは「誰かが犠牲になったと考えたら恐ろしい」などとコメントが寄せられている。
フライト中に尖ったスプーンで乗務員を脅し、非常ドアを開けて飛び降りようとしたとして逮捕されていた男がこのほど出廷した。
男は裁判中も支離滅裂なことを話しており、今後精神鑑定を受けることになっている。『NEW YORK POST』や『CBS News Boston』などの海外メディアが報じた。
■非常ドアを開けようと大暴れ
5日、ロサンゼルス発ボストン行きのユナイテッド航空便にて、激しく暴れて乗務員や乗客を危険に陥れたフランシスコ・セベロ・トーレスが、このほど連邦裁判所に出廷した。
トーレスは、飛行機の到着まで残り1時間ほどのところで、自分が飛び降りるために機内の非常ドアを開けようとしたという。乗務員ら数人が力付くで彼を止めようとすると、先の折れたスプーンで乗務員を刺そうとした。
■事件の8日前に自殺願望
また、乗客が機内で撮影した映像には、トーレスが「俺に銃を向けてもいいが俺は死なない」「この飛行機に乗っている男全員を殺す」などと叫んでいる様子が残されていた。
検察によると、トーレスは飛行機での事件の8日前に地元の理髪店を訪れ、「死にたい」「自分は悪魔と天使のハーフだ」などと話していたという。
■以前にも通報の過去
トーレスは出廷の場でも「神、子、そして聖霊が私にやれと言うんだ」「私は神によって改名された」などと突然話し出し、勝手な発言を注意された。
また、トーレスが「去年、下着姿で自宅の外に出ており、駆けつけた警官に気候変動に抗議していると語った」との報告も寄せられている。
彼が精神衛生施設の患者であり、以前にも何度か警察が通報を受けてきたことを鑑みて、裁判官はトーレスに精神鑑定を受けることを命じた。
■「乗客が犠牲になっていたら…」
この報道を見た人々からは、「彼の病気はとても気の毒だ。でも、非常ドアが開いて乗客が犠牲になっていたらと考えると恐ろしい」「去年通報があった時、どうしてもっと対策を取れなかったのか」という声があがっている。
さらに「精神に障害がある人が誰かを殺した場合、誰を責めたらいいのだろう」などと、精神疾患者の犯罪行為に疑問を呈するコメントが多く寄せられているようだ。
今回に関しては乗客や乗務員に被害が出ず大事には至らなかったが、こうした問題は今後も長く議論されるだろう。
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(文/Sirabee 編集部・広江おと)