元パン職人が製作する粘土細工のミニチュアパンが話題 凄まじい人気の裏側に迫る
注文が殺到する粘土で作るミニチュアパン。こだわり過ぎる程の出来栄えが沢山のファンに突き刺さっている。
マリー・アントワネットといえば、フランス国王・ルイ16世の王妃で、フランス革命によって処刑された人物だ。彼女は民衆が貧困と食料難に陥った際、「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」と発言したとされているが、これは自身が発した言葉ではない事が分かっている。この話は彼女を妬んだ者の作り話という説が有力で、実際のアントワネットは慈悲深い人物だったそう。
さて、現代の風説が飛び交うSNS。その中でもツイッターでは、かわいいサイズのパンが話題になっている。
【話題のツイート】パン屋さんの写真と間違えそうなima_panさんの作品を見る
■リアルな粘土ミニチュアパン
「3億アカウントの中から私を発掘してください」とハッシュタグを付けた上で「この後、22時からトーストシリーズほんの少しだけ再販します」とツイートをしたのは、ima_panさん。ima_panさんはミニチュアパン作家として4年半のキャリアを誇る人物。
ツイートと同時に投稿された画像を見ると、パンはもちろん、目玉焼きにかかる粒胡椒や野菜のひだまでリアルに再現されており、その光景はパン屋さんの1コマの様に感じさせる。
■人気の一端を示すツイートも
この投稿に「クォリティ高すぎでめちゃヤバイです」や「美味しそうですね。どれも可愛いです」など、その仕上がりに感動するコメントが…。
さらに「また買えなかった」「タッチの差でまたダメでしたー」といったコメントもあり、再販でも買えなかった人達からの無念を感じるツイートも散見された。
■パン職人時代の経験が活きる
今回、快く取材を引き受けてくれたima_panさんに話を聞くと…。
ミニチュアパン製作のこだわりについては「小さなパーツのグラデーションや裏面にも気を抜かないことです。 細すぎるこだわりは、私の自己満足かな…と思うこともありますが」と苦笑する。しかしこれだけ細かい作品を受け取ったファンは大満足するのではないだろうか。
続いて製作で苦労した点については「新しい作品を作る時です。 何種類も材料を使って実験しながら制作していくので、かなり時間がかかります。 時には上手くいかず、煮詰まって何日もモヤモヤとする事もありますが、上手く行きそうなきっかけを見つけた瞬間は何ものにも変え難い爽快感で、やめられません」と振り返る。
ima_panさんは実際にパン職人として働いていた時代があったそうで、現在の活動との共通点を探ると「パンの気泡や、着色、細かな質感などは、ずっと本物を見ていたのでとても活かされていると思います。また、パン屋さんの時は管理職だったので、粘土作家になっても新しい作品を作る時は必ずどういった工程で作り、どこを簡略化できるか、などオペレーションを考えながら進めていて、一人でたくさんの作品を作ることに生かされているなと感じます」と語り、パン職人の仕事が作品以外の部分にも活かされているのは意外だった。