夫の死亡保険金欲しさに殺し屋を雇った妻が終身刑 「自分で手を下す勇気はなかった」
妻は5つの保険会社と契約。夫に生命保険をしっかりと掛けていた。
もっとたくさんのお金が欲しい、贅沢をしたい。そう考えた妻が目をつけたのは、夫にかけていた生命保険金だった。しかし、自ら手を下したくないと考え…。
南アフリカ共和国で、ある殺人事件の裁判が開かれたことを『IOL』『African News Agency』などが報じた。
■絞殺後に遺棄
2019年12月12日の深夜、ムプマランガ州ケープタウンのムソグワバ・トラストにある民家に複数の男が押し入り、シプホ・シャドラック・ディンバさんという当時52歳の男性が絞殺された。
男たちは自宅に侵入し、寝室で眠っていたシプホさんの首を絞め、近くの川に遺棄したあと逃走していた。なお、妻や子供たちに被害はなかった。
■「数週間前に奥さんから話が」
川に遺体が浮かび、通報が寄せられたことで事件は発覚したが、なぜか家族からシプホさんの捜索願は出ていない。誰もが不審に思っていたなか、事件に関わったとみられる1人の男の身柄が拘束された。
男は「数週間前に奥さんに話を持ち掛けられ、殺人を請け負った。2万ランド(約14万8,000円)を受け取った」と説明。警察はその後の妻の動きを監視することにした。
■「自分で殺す勇気はなかった」
受け取った死亡保険金をどのようなことに使うのか見届ける必要もあり、警察による妻のヒュマフィ・グロリア・グウェブ(47)への事情聴取は1年後になった。そこで殺し屋を雇ったことを認め、嘱託殺人の容疑で逮捕・起訴に至ったという。
「お金が欲しくなり、夫に生命保険金をかけていたことを思い出した。でも自分で殺す勇気はなく、男たちを雇った」などと述べたといい、少し前に有罪答弁を済ませていた。
■夫の生命保険金を5社と契約
その裁判がムプマランガ高等裁判所で今月13日に開かれ、裁判長はこの冷酷非道な妻に終身刑を言い渡した。
夫のシプホさんの命には、5つの生命保険がかけられていた。うち1社は「死亡保険金は53万ランド(約3,92万7,000円)でした」と明らかにしている。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)