レコード屋で発見した名盤、値札の「3文字」に目を疑う… シュールすぎる注意が話題
「世界一有名」といっても過言ではないThe Beatlesの名盤。レコード屋の添えた奇妙な注意書きが「分かりやすすぎる」と話題に…。
芸術の域といえるまでに昇華した「空耳アワー」を筆頭に、この世には「決して言っていない」にも関わらず、一度意識したら「そうとしか聞こえない」事象がいくつも存在する。
ツイッター上では以前、レコード店にて発見された「注意書きの内容」に多数のツッコミが寄せられていたのをご存知だろうか。
【関連記事】ドンキ公式ツイッター、中の人の「センスが良すぎる」とロックリスナー興奮
画像をもっと見る
■この値札、何かがおかしい…?
今回注目したいのは、ツイッターユーザー・よっしー part IIさんが投稿した1件のツイート。
「(冒頭のシュッが無い)」と意味深な文章が綴られた投稿には、某レコード店内で撮影された商品の写真が添えられており、お馴染みの色付き値札が確認できる。
概して中古商品の値札には、盤面の状態や「音飛びアリ」といった注意事項が書いてあるものだが…こちらでは、ツイート本文にある通り「COME TOGETHER別ver(冒頭のシュッがない)」と、興味深いフレーズが記されていたのだ。
■そもそも「シュッ」って何だ?
これだけのヒントで「冒頭のシュッ」の意味が理解できたという人は、優秀なロックリスナーである。自信を持って、胸を張ってほしい。
というのも、こちらのLPはイギリスが世界に誇るロックバンド・The Beatlesの『アビイ・ロード』という名盤。ロックに詳しくないという人も「メンバー4人が道路を横断しているジャケット」と説明すれば、ピンと来るだろう。
同アルバムは、一度耳にしたら頭から離れないベースとドラムのサウンドが印象的な名曲「Come Together」から始まり、同曲冒頭では「Shoot me」(おれを撃て)というフレーズが聴けるのだが…「me」の音が完全に消えている。そのため冒頭の音声を「シュートミー」でなく、「シュッ」と認識していた人は決して少なくないはずだ。
そうした背景もあり、前出のツイートは多くのロックリスナーの心を掴んだ模様。投稿から数日で700件以上ものRTを記録するほど話題となり、他のツイッターユーザーからは「Shoot meが無い、よりも10倍くらい伝わりやすい説明ですね」「不覚にも声出して笑った」「冒頭のシュッ無いの!?」など、反響の声が多数寄せられていた。
■「仏盤」ではじつは…
ツイート投稿主・よっしー part IIさんは、こちらのLPについて「『アビイロード』のフランス盤に収録されている『Come Together』の冒頭が欠けていることはコアなファンには知られていたことですが、説明の仕方がシュールだったのでツイートしました」と振り返っている。
写真に写っているのは70年代に最プレスされたものだが、よっしー part IIさんは「フランスでリリースされた盤は初版からずっと、冒頭が切れた状態になっているようです。イギリスからフランスに送ったマスターテープに問題があり、ずっとこの形でリリースされていたのでは、と言われています」とも補足してくれたのだ。
件のツイートをきっかけに、改めて『アビイ・ロード』に興味を抱いたという若手リスナーもいることだろう。ビートルズのメンバーではジョージ・ハリスンが一番好きな身としては、「(ビートルズ時代の)ジョージ3大名曲」と名高い「Something」と「Here Comes the Sun」が収録されている同作の魅力を、全人類に知ってほしいものである。