新型コロナを恐れ3年間も息子と自宅にこもった妻 閉め出された夫が警察に相談
ある日仕事から帰宅すると、新型コロナウイルスを恐れた妻から家に入れてもらえなかった男性。そのまま3年が経過したため、警察に協力を頼んだ。
新型コロナウイルスの脅威から逃れるために、自分と7歳の息子を監禁し続けたインド在住の母親がついに救出された。『Mirror』や『Daily Mail Online』などの海外メディアが報じている。
■会社から帰宅すると…
インドのハリヤナ州に自宅を構えるスジャン・マジさんは、新型コロナウイルスが流行し始めた2020年3月以降、妻と息子に会っていなかった。
当時、妻のムンムンさんがウイルスに怯えるあまり、外で働き帰宅したスジャンさんを家に入れることを許可しなかったのだという。家には7歳になる息子がおり、ムンムンさんは息子が感染することをひどく恐れていたそうだ。
■別でアパートを借りる事態に
スジャンさんは仕方なく、友人や親戚の家を渡り歩きながらしばらく生活した。自宅の家賃や光熱費はすべてスジャンさんによる支払いだ。
それだけでなく、自宅にこもりきりの妻や息子を心配して、食料品を購入しては玄関の外に置き、その度に妻への説得を試みた。しかしムンムンさんは譲らず、結局、スジャンさんは別の場所にアパートを借り、そのまま3年が経過してしまったという。
■肩まで伸びた息子の髪の毛
このほどスジャンさんは警察に相談したが、当初はその奇妙な訴えを信じてもらえなかったという。
しかし警察がビデオ通話でムンムンさんの様子を確認すると、彼女は「息子が死んでしまうから外に出さない」と言い張った。監禁された息子の髪の毛が肩まで伸びきっている姿を見たスジャンさんは、「胸が痛くなった」と話す。
その後、警察がムンムンさんと息子が住む自宅に押し入り、2人を救出した。自宅は3年の間に溜め込まれたゴミで溢れており、足の踏み場もないほどだったという。
■救出された家族に歓喜
警察は10歳になった息子と、ムンムンさんを病院に連れて行った。息子は自宅で監禁されている間、母親以外の誰とも話さず、絵を描くなどして過ごしていたようだ。
ムンムンさんは心理的な問題を抱えていると診断され、現在は精神科病棟に入院しているという。
家族と3年ぶりに対面したスジャンさんは、「出てきてくれて嬉しい。彼らの健康に気を遣いながら、元のように暮らしたい」と話した。
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(文/Sirabee 編集部・広江おと)