ピザ店が「バカではない人」を募集中 とんがった求人条件が物議
「時間通りに仕事に来る人」が集まらない? まともな従業員の採用に苦戦する飲食店が苦肉の策に。
アメリカ・オハイオ州にある家族経営のピザ店が出した「バカじゃない人を募集中」という求人条件とその理由が、SNSを中心に話題を集めている。『CBS News』『KTVQ』などの海外メディアが報じた。
■あまり一般的ではない求人
コロンバス市の南西にあるピザ店『サンティーノズ・ピッツェリア』は最近、店の前に「バカではない人を募集しています」という看板を掲げた。
この看板がSNSで話題になると、ほとんどの人は笑ったが、一部は眉をひそめたという。ピザ店はなぜこのような求人を出したのか、メディアは同店にコメントを求めた。
■普通の人を探しているだけ
ピザ店の経営者であるジェイデン・ドニガンさんは、メディアに対して「この看板はただのユーモアであり、失礼なことを意図したものではありません」とコメントした。
看板を掲示した背景には、ここ数ヶ月の採用難があった。ドニガンさんの家族は、従業員の労働倫理がまったくといっていいほどないことに辟易していたという。
またドニガンさんは「ただ時間通りに出勤し、サンダル履きで仕事に来ない、信頼できる従業員」を探しているだけだと付け加えた。
■飲食業の離職率が高い
このような採用に関する苦労は、ドニガンさんのピザ店だけでなく、アメリカの飲食業の多くが直面している問題だという。
米労働省の統計によると、食品サービス部門は平均的に給与が低いために従業員の定着率が低く、他の業種でより高給の仕事に流れていってしまう。結果、多くの飲食店が採用に苦戦しており、ドニガンさんのピザ店のように「普通の従業員」を雇うことが難しくなっているようだ。
■一定の効果があるかも?
アメリカ国内で「バカではない人」求人を出したのは、サンティーノズ・ピッツェリアが初めてではない。昨年10月にもテキサス州のペット搭乗サービスがこのようなフレーズを使用し、同様に市民の間で物議を醸したという。
一方で、同サービスのオーナーのウォルター・パーソンズさんは「このフレーズは、素晴らしい従業員を見つけるのに役に立ちました」とコメントしている。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)