タイタニック号、約35年前に捉えた現場映像が公開 「ここは墓だ」との声も
タイタニック号が発見されてから約40年。その直後に撮影された貴重映像がこのたび公開された。
今から110年ほど前となる1912年の4月、氷山に衝突し大西洋の海底に沈んでしまった豪華客船「タイタニック号」。その状況について、昨年の夏には数分間の8K動画が公開されたが、さらなる真実の姿がこのたび1時間半ほどの動画として初公開された。『NEW YORK POST』『PEOPLE』『CBS News』ほか多くのメディアが伝えている。
【動画】名画『タイタニック』から25年たち真実の姿を一般公開
■発見から9ヶ月後に撮影成功
アメリカ・マサチューセッツ州の非営利研究法人であるウッズホール海洋研究所(Woods Hole Oceanographic Institution:以下WHOI)が、YouTubeに『When Alvin visited the wreck of the Titanic』というタイトルで動画を公開した。
沈没後75年ほどたった1985年9月、WHOIのロバート・バラード博士の調査隊が海底に眠るタイタニック号を発見。その9ヶ月後となる1986年7月、博士は別の隊員を率いて再び潜り撮影を実施した。
■ロボットカメラを搭載し海底へ
海底に眠るタイタニック号を目指して送り込まれたのは、遠隔操作が可能なロボットカメラのJason Jrを搭載した有人の深海探査艇「Alvin」。すべて探査技術の進化のおかげだったという。
完全なる映像の一般公開は今回が初めてであり、特に注目してほしいのは一等航海士のキャビンと遊歩道(プロムナード)の窓だそうだ。
■あの映画から今年で25周年
WHOIは、映画の印象的なシーンをさまざま思い出しながら、ナレーションのないノーカットの映像をご覧いただきたいとしている。
今頃の公開となった理由は、名画『タイタニック』が1997年に公開されてから、今年で25周年にあたるからとのこと。動画の再生回数は、わずか1日で92万回を突破している。
■客室には親子の靴が残され…
撮影当時を思い出し、「甲板に着陸した瞬間、信じられないほどの感激で胸がいっぱいになった」「船内に深く潜り込むほど、保存状態はよかった」と明かしているバラード博士。最初は「博物館がそのまま保存されているような状況だ」と感じたという。
ところが、船内の客室に母親の靴と並んで赤ちゃんの靴を発見したといい、そこで改めて「ここはお墓なんだ」と痛感したそうだ。
■深海に眠るタイタニック号の真実の姿
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)