この文房具、日本人3割の呼び方が意外すぎる 「事実上の一択」と思いきや…
誰もが1つは持っている「あの文房具」だが、人によって呼び方が微妙に異なるようで…。
■そもそもなぜ「ホッチキス」と呼ぶのか…?
「ホッチキス」と「ホチキス」のどちらも正しい呼び名であると判明したワケだが、JIS規格(日本工業規格)では「ステープラ」という呼び名が定められているそう。
どこからホッチキスという呼び名が生まれたのか…という尤もな疑問に対し、マックスは「日本で初めてホッチキスを販売したのは伊藤喜商店(現イトーキ)で、1903年(明治36年)のことです。このホッチキスはアメリカ製で、ボディに大きく『HOTCHKISS No.1』と刻印されていました」「この製品はE・H・HOTCHKISS社製で、ブランドと形式を刻印表示したものでした。特に呼び名がなかった時代のことで、誰とはなしに『ホッチキス』と呼ぶようになったと思われます」と説明している。
現代でこそハンディサイズが当たり前のホッチキスだが、誕生当初はかなり大きなサイズであった。しかし技術の進化と共に、機能性や利便性に磨きがかかってきたのはご存知の通り。
マックスでは数々のアイデア商品を生み出しており、バブル真っ只中の87年にはカードタイプホッチキス『スタッカード』なる商品が誕生。クレジットカードやテレホンカードなどを筆頭とする「カード全盛期」に発売されたユニークなタイプで、厚さ6mmと薄くて軽いのが特徴的だ。
■令和のホッチキス、ハイテクすぎる
続いては、現在も販売中の「マックスイチオシ」なホッチキスたちに注目していきたい。
まずは08年発売の「Vaimo11 FLAT」(バイモイレブン フラット)なる逸品。当時、40枚もの量の紙は「卓上サイズ」のホッチキスでしかとじられなかったが、同ホッチキスはハンディサイズにも関わらず、軽い力で同量の紙をとめることが可能なのだ。
まるで魔法のようなホッチキスが誕生した経緯について、マックスは「当社員が出張で利用した新幹線の中、スーツ姿の女性が卓上ホッチキスを使い、肩で息をしながら何冊もの冊子を作成している場面に遭遇したことがきっかけで誕生しました」と振り返っている。まさに、ユーザーの「生の声」や「心の叫び」から生まれたホッチキスと言えるだろう。
個人的に気になるのが、22年に発売されたばかりの「MOTICK」(モティック)というホッチキスで、ペンケースに入れやすい形状と、軽量による持ち運びやすさをコンセプトにしたという。
最大の目玉は「収納のしやすさ」で、ボタンをスライドするだけのワンアクションで「使う」と「たたむ」を簡単に切り替えられる優れ物。個性豊かな「ペールトーンカラー」を採用している点にも注目で、マックス担当者は「ペンケースのアクセントとしても使えるホッチキスとしました」と、太鼓判を押している。
日本にやって来て100年以上が経過し、その後も更なる進化を続けるホッチキス。次はどのようなアイデア商品が誕生するのだろうか。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)