深刻な「マグル差別」が発覚 『ホグワーツ・レガシー』で巧妙に隠された“闇の部分”
「嫌味なキャラ」が少ないと話題の『ホグワーツ・レガシー』だが、じつは巧妙に隠されていただけだった…。
WB Gamesから発売された『ホグワーツ・レガシー』では、ホグズミード村の村人らが井戸端会議をしている。その会話を盗み聞きしたところ、深刻な「マグル差別」が起きていることが判明した。
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■深刻な「マグル差別」が発覚
同作では、様々な部分の作り込みが凄まじいのだが、中でもホグズミード村が見事に作り込まれている。以前記者は、ホグズミード村の村人にストーカーをして動向を監視。その後、村人らが行なっている井戸端会議を2時間盗み聞きした結果、魔法界の「就職難」が発覚した。
井戸端会議での会話を確認してみると、「マグル差別」をする魔法使いの姿がチラホラ。マグルとは、同世界観における「非魔法使い」のことを指すワードであり、「魔法使いよりマグルのほうが下」といった考え方が根付いていることが多い。
また、ホグズミード村はイギリスにおける唯一の魔法族のみの村であり、マグルの迫害によって生家を追い出された「ウッドクロフトのヘンギスト」という人物が村を建設したという歴史があることから、比較的「マグル差別」が強い村なのかもしれない。
■「マグルと働くくらいなら…」
ホグズミード村の村人らの会話を見てみると、我々の想像以上に「マグルへの差別」が激しい模様。一部では、魔法が使えないマグルに対して「申し訳なく思えてくる」と同情する人もいたが、一方で「マグルと働くくらいなら大鍋を磨くわ」と語る過激派も。
正直なところ「大鍋磨き」という仕事がどういう扱いを受けているのか定かではないが、同世界観ではその手の仕事を屋敷しもべ妖精が担っているため、本来人がやる仕事ではないと思われる。マグルと働くくらいならそんな仕事でもする…と話している辺り、相当「マグル差別」が強いようだ。
■マグル生まれは「穢れた血」
他には行き過ぎた「マグル差別」の結果、「生活が苦しいのはマグルのせい」とガッツリ責任転嫁している人も。また、農業に関しては「マグルに任せておけばいい」といった意見も上がっており、どうやら「魔法族にしかできない仕事をすべき」といった意識も芽生えている模様。
ホグズミード村にいた闇の魔女からは「マグル生まれを全員ひっ捕らえて、どこで魔法を覚えたか白状させるべき」といった超過激派な声も。同世界観では、両親がマグルであるものの魔法使いとなるタイプの人もいる。劇中ではハーマイオニー・グレンジャーが代表例だ。
魔法族では「純血」を重視する傾向があり、特に純血の家ではマグル生まれやマグルとの結婚を拒んでいた。そのため、マグル生まれや半純血の魔法使いについて「穢れた血」という差別用語が使われていたことも。これは『ハリー・ポッター』シリーズの時代では、ステレオタイプな考えとされており、ドラコ・マルフォイ辺りしか使っていなかった用語だが、1800年代の魔法界を描いた『ホグワーツ・レガシー』では広まっていた考え方なのかもしれない。
■巧妙に隠された「嫌味なキャラ」
こちらは余談だが、同世界観では魔法族生まれであるものの魔法が使えない「スクイブ」という種類の人種も存在する。劇中では、ホグワーツの管理人をしているアーガス・フィルチやアルバス・ダンブルドアの命でハリーを監視していたアラベラ・フィッグが挙げられる。
スクイブは、魔法界に関する知識を持っており、マグルには見えない魔法界の存在を見ることが可能であり、マグルとは一線を画す存在ではあるのだが、やはり猛烈な「マグル差別」がある魔法界においてスクイブへの偏見も強いらしく「一生人前には出ない」「ひどく恥ずかしい思いをする」といった意見があがっていた。
ちなみにスクイブへの偏見は『ハリー・ポッター』シリーズの時代でも根強く残っている模様。劇中に登場したドローレス・アンブリッジは母がマグルで弟がスクイブだったのだが、それらを隠して純血の一族である「聖28一族」のセルウィン家の末裔と自称していた。
『ホグワーツ・レガシー』では「嫌味なキャラが少ない」と言われているが、NPCを細部まで確認してみると強烈な「マグル差別」が残っており、これぞ魔法界という雰囲気を醸し出していた。
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(取材・文/Sirabee 編集部・北田力也)