ホームレス女性が捨てた犬と再会し号泣 動物保護施設の協力で一緒に新生活へ
女性が再び犬と暮らせるように、施設職員たちが力を尽くした。
子供を必死に育てているホームレス女性が、経済的な理由で泣く泣く捨てた愛犬。しかし動物保護施設の職員が同情して女性を探しだしたこと、そして女性に救いの手を差し伸べたことを、『CBS News』などアメリカのメディアが伝えた。
【動画】動物保護施設が「可能ならお迎えに来てあげて」と呼びかけ
■保護された犬
アメリカ・テネシー州の通りでウロウロしていた犬を市民が発見し、地元の動物保護施設に連絡した。
施設職員はただちに現場に向かい、リードと首輪がついたままの犬を発見し保護。施設に連れ帰ろうとトラックに乗せたとき、首輪にメモが挟まれていることにようやく気づいた。
■メモには飼い主の願いが…
「私の名前はリロ」「どうか私を愛してください」という言葉で始まるメモには、飼い主はホームレスで子供が2人いること、頑張って飼育を続けようとしたがお金がなく断念したことなどが、詳しく記されていた。
「どうか私を虐待しないで」と締めくくられたメモを読み、飼い主の気持ちを察した施設職員たちは、動画を撮影してTikTokで公開することに。それをリロの飼い主が見て、迎えに来ることを願った。
■動画がきっかけで急展開
施設職員たちは動画で「大事にしていたペットを手放すのは、とてもつらかったでしょう」「もしこの動画をご覧になったら、リロのお迎えに来ていただきたいと思います」と飼い主に呼びかけた。
そして「リロのお世話に必要な物が揃うよう、私どもがしっかりお手伝いします」「リロは飼い主さんを恋しがっていますし、私たちもリロが大好きな家族のもとへ帰る姿を見届けたいと願っています」とも話している。
するとその動画を見た飼い主はたまらず施設に連絡し、「私がリロの飼い主です」と名乗り出た。
■再会に全員が号泣
施設職員たちの努力が実り、リロは飼い主と再会。愛する家族を見て大喜びするリロを見て、飼い主や職員たちも感極まって涙を流した。
この施設では犬を保護するだけでなく、経済的な事情で飼えなくなった人たちに世話に必要な物を提供している。リロと飼い主が一緒に入居できるシェルター探しにも協力したそうだ。
「寂しいから」という理由で、犬を飼うホームレスがいるという。しかし犬がいるためにシェルターや施設に入居を断られ、そのせいで就職活動ができず路上生活から抜け出せなくなるケースもある。
リロの飼い主はこれを機に生活を立て直し、家族と幸せに暮らしていくことを願うばかりだ。