外出前の「念のためトイレ」で膀胱が弱まる? 尿漏れ対策専門家が訓練方法を指南

尿意もないのにトイレに行くことを繰り返すと、膀胱の壁は伸びることをしなくなっていくという。

トイレ・便器・便座

最近よく目にするようになった「過活動膀胱」や「尿漏れ」という言葉。専門医を受診したり、骨盤底筋のトレーニングを始める人がとても増えているそうだ。

そんななか1人の理学療法士が、排尿に関するある習慣にダメ出しをした。イギリスの『Metro』やオーストラリアの『the ABC』などが報じ、人々の関心を集めている。


関連記事:7割以上の人が夜中に葛藤した経験あり 我慢しても結局気になって眠れない…

■尿漏れで悩む人は増加の一途

健康でイキイキと長生きするうえで、とても重要になる排泄の機能。だが加齢とともに、過活動膀胱や尿漏れなどに悩む人は増える一方。脳梗塞、脊髄損傷、パーキンソ病など神経系の病気も原因になるが、明らかな原因が見つからない人も多いという。

そんななかで『Metro』が、尿漏れ改善を専門とする理学療法士のティファニー・セキーラさんを取材。彼女は骨盤底筋を強化するエクササイズを指導する一方、多くの人が日常的に行っているある習慣をやめるよう呼び掛けている。

関連記事:公衆トイレで「流し忘れの汚物」を見てしまった経験は? 男女差はほぼなく…

■「念のためトイレに…を改めて」

それは『念のためトイレに行っておく』という習慣のことだった。幼い頃から親に言われるなどして、長距離の車の移動、会議、長時間のイベントの直前に、排尿を済ませておく習慣がある人は多いだろう。

幼い子なら無理もない。だが、それを長年続けているうちに徐々に膀胱の許容量が減り、やがて尿漏れを引き起こすようになるとのこと。セキーラさんは、直前の排尿の理由を「念のため」ではなく、「尿意を感じているから」に変えるよう強く勧めている。


関連記事:「おしっこ入りドリンク」を飲まされたサッカー選手 審判に抗議して退場処分に

■我慢する訓練とは?

セキーラさんは膀胱と排尿の理想的な関係を「満杯になった尿が膀胱壁を圧迫し、それが信号となって脊髄や脳の指令センターに送られ、続いて大脳から合図が出て尿意を催すことです」と説明する。

ところが尿意に関係のない排尿を繰り返すと、膀胱の壁は伸びることをしなくなり、尿を貯め込む力も弱まっていく。そこで大事になるのが我慢の訓練。最初は15分間を目標にして徐々に伸ばし、最終的にはトイレは2~3時間おきになるよう目指してほしいという。


関連記事:ドクター中松氏、前立腺がんの診察を受ける フォロワーも心配した結果は…

■性交後の女性は例外

セキーラさんはまた、骨盤底筋を鍛えるトレーニングはとても重要だと主張する。日本では、仰向けに寝て身体の力を抜き、肛門・ 膣・尿道のみを意識してギュッと締める方法が有名。1日に何回も行ううちに、2~3ヶ月で効果が現われるそうだ。

なお、尿の我慢訓練には大切な例外がある。各種の尿路感染症のリスクを減らすため、女性は性行為の後に必ずトイレに行くべきだそうだ。

・合わせて読みたい→7割以上の人が夜中に葛藤した経験あり 我慢しても結局気になって眠れない…

(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

【Amazonセール情報】ココからチェック!