本当に「お湯を注ぐだけで袋麺が作れる」? 話題の一冊を試してみると…
お湯を注ぐだけで袋麺が作れる!?話題のムック本を実際に試してみると…。
カップ麺よりも安く、アレンジがしやすい袋麺。手軽に作れる「手抜きメシ」の代表メニューだが、手を抜きたいときに鍋を出し、火を使い、ラーメンどんぶりを用意して…が、もうめんどくさい! と思う人もいるはず。
そんなズボラにピッタリのアイテムが発売されている。
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■大きな箱から出てくるのは…
それが、宝島社から発売されたムック本「お湯を注ぐだけで袋麺が作れる! 保温力が高い二重構造ラーメンどんぶり BOOK」(2,739円)。名前長いな。扱いとしては本なので、本屋さんでも販売されている。
…本の割にでかいな。箱ティッシュがミニサイズに見える。
箱の中には、ラーメンどんぶりとアレンジレシピブック(というか小冊子)のみ。潔い。
■5分で作れる!?
どんぶりは、ステンレスとポリプロピレンの二重構造。保温力が高いため、名前の通り「お湯を注ぐだけで袋麺が作れる!」らしい。
麺をどんぶりに入れて、お湯を注いで、ふたして5分で出来上がり…ほぼカップ麺じゃん! と思うレベルの簡単さ。これでおいしく袋麺が作れるなら、家と会社に常備したくなるアイテムなのだが。
■目立つ欠点
まぁ、使ってみないことには! ということで、みんな大好き『出前一丁』をお湯だけで作ってみることに。
どんぶりに麺を入れ…ななめってるけどいいのかな。どんぶりは円形だが、大半の袋麺は四角いため安定感0。
そしてお湯を入れる、というところで問題発生。どんぶりに目盛りがない…!? 400〜500mlの商品がほとんどなので、できれば簡単な目盛りをつけておいてほしかった。
ちょっとしょんぼりしつつ、計量カップで500ml計って投入。うーん、ちょっと手間。
お湯を注いでみると、水面にプカプカ浮かぶ麺。これよりも大きい場合は2つに割って入れたほうがよさそうだ。
中央のバルブが上がった状態で持ち手と蓋の出っ張りを揃えて蓋を締め、バルブを押し込んでしっかり密封。
あとは5分待つだけ!
■出来上がりは?
5分たったのでどんぶりを見てみると…蓋が浮いてる!? 圧がかかったからか、蓋が開いてしまった様子。
それでも麺はしっかり柔らかくなっている。…と、ここで記者は気がつく。「※スープが粉末タイプの場合や、かやくが付属している場合は、麺と一緒にどんぶりに入れます」という注意書きに…やってしまった。説明書、大事。
■味はちょっと…
スープを入れて混ぜれば、ラーメンの出来上がり。
実際に食べてみると…どうしても「鍋で煮た袋麺」の味とは異なる。『出前一丁』の特徴であるコシの強さがなくなってしまい、やわやわに。お湯も規定量では多かったようで、スープもぼんやりしてしまった。Amazonや楽天の口コミでも「鍋とは違う」「5分じゃ固かった」「ボソボソした出来上がり」と味に関するマイナスコメントが目立つ。
アレンジレシピも載っていたが、別で用意した具材を乗せて…と、そこまで準備するなら鍋で煮るのでは!? な内容。それよりも、例えば「これを使って温泉卵が作れます!」「パスタが茹でられます!」みたいな、どんぶりの可能性を広げる情報が欲しかった…。
味にこだわる人には向かないかもしれないが、お湯さえあれば袋麺が作れる手軽さはたしかに魅力的。キャンプなど「お湯はあるけど電子レンジは使えない」環境で本領発揮してくれそうだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・たつき あつこ)