高校でチアリーダー殺人事件 ライバルのメンバーに懲役9年の実刑判決
地元メディアはこの事件について、「犯行の動機はなおも明らかにされていない」と伝えている。
昨年4月、アメリカ・ニューヨーク州のある高校で起きたチアリーダー殺人事件。ライバル的な存在だった別のチアリーダーが逮捕されたが、このほど裁判で最大で9年間という厳しい懲役刑が言い渡されたという。『NBC News』『CBS News』などが伝えている。
■優勝パレードを機に大喧嘩
事件は、昨年4月8日に発生。ニューヨーク州の高校男子バスケットボール大会でマウントバーノン高校が優勝し、彼らを讃えるパレードがマウントバーノン市で行われた直後だった。
同校のチアリーディング部「スプリーム・オールスターズ」の女子メンバー同士がそこで大喧嘩になり、1名がナイフで別の部員を襲って逮捕された。なお、16歳未満のため被告の氏名は公表されていない。
■最大で懲役9年の実刑判決
この事件の被害者は2名。1名はすでに回復したが、腹部を深く刺されたケイラ・グリーンさんは搬送先の病院で息を引き取った。以前にも暴力事件を起こしたことがある被告は、第一級過失致死罪で起訴された。
有罪答弁を経て、このほどウェストチェスター郡地方裁判所は被告に対し、懲役3年から最大で9年という実刑判決を言い渡した。
■「悔しい」と遺族
法廷で被告は反省や謝罪の言葉を口にしたが、閉廷後に裁判所の外でメディアの取材に応じたケイラさんの母親は、「娘を失った心の傷は一生癒えません。悔しいです」と涙で語った。
また「加害者は3年たてば社会に戻り、楽しいことをいっぱい経験し、仕事をして自分の家族を持つこともできる。私の娘はすべての可能性を絶たれてしまったのに…」とも。州の法律により、刑事裁判の被告が16歳に満たない場合、量刑は最大でも10年だという。
■犯行動機はなおも不明
裁判の閉廷とともに、被告はニューヨーク州の少年拘置施設に身柄を移され、そのまま拘留に。18歳で成人向けの矯正施設に移される予定だ。
なお、地元メディアはこの事件について、最後まで犯行の動機が明らかにされなかったことを伝えている。聞き取りに対し、少女は「理解されるとは思えない」「言葉にするのが難しい」と繰り返し、推察するのも困難だったという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)