今年も台湾情勢は緊張必須 春にペロシ氏に代わる新たな米下院議長が訪台か

昨年は8月にペロシ米下院議長が訪台。中国がそれに激怒して大規模な軍事演習とミサイル発射を実施し…。今年も春頃の緊張激化は避けられない。

アメリカ・台湾・中国の国旗

ナンシー・ペロシ前下院議長は年齢も80代だが、それにしては美人で元気な人で、なぜだかウクライナを訪問して話題となったデヴィ夫人の姿が思い浮かぶ。しかし、このおばあちゃんが米国東海岸からはるばる太平洋を越えて台湾を訪問してしまったことで、中国の怒りが頂点に達し、中国は台湾を囲むように台湾北部や東部、南部などで一斉に軍事演習を実施し、中国大陸からは多数のミサイルを台湾周辺海域に打ち込んだ。


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■昨年8月、事件を招いたペロシ氏

その一部は日本の排他的経済水域にも着弾。中国のミサイルが日本の排他的経済水域内に落下することは今回が初めてである。
それ以降も、中国側からの軍事的威嚇は断続的に続いている。
 

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■アフターペロシが誕生

ペロシ氏は1月3日に下院議長の職から退き、今後はケビン・マッカーシーというまもなく還暦を迎える男性が下院議長に就任した。
しかし、最近米メディアが報じたところによると、このマッカーシー下院議長は今年春に台湾訪問を計画しているという。
現時点で決定しているわけではないが、仮にマッカーシーが訪問すれば、間違いなく中国は昨年8月のように、もしくはそれ以上の軍事的圧力を示してくるだろう。
 

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■偶発的衝突の恐れも

現時点では、中国にとっても台湾本島への侵攻は軍事的リスクが大きすぎる。ゼロコロナや経済成長率の鈍化を理由に、中国国民の習政権に対する怒りも強まっており、台湾侵攻で失敗すれば習政権は窮地に追いやられる。よって、過剰な行動は控えると思われる。
しかし、春に偶発的衝突が起きれば話は全くの別だ。偶発的衝突が起きれば、中国側が台湾や米国が悪いと決めつけ、自衛を理由に軍事攻撃をエスカレートさせる恐れもある。
いずれにせよ、ケビン・マッカーシーという人間によって春にも緊張が高まる恐れがある。春あたりに台湾旅行は控えた方がいいかも知れない。

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(取材・文/セレソン 田中

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