トランスマスキュリンとして生きながら妊娠・出産 「素晴らしい経験だった」

乳房を切除しヒゲも生やしたが、親になる夢も叶えた。

男性・妊娠・性同一性障害

「女性として生まれたけれど、私には“男性的”とされる特徴のほうが顕著」であるトランスマスキュリンだと自認していた人物。だが数年前に妊娠し、子供を出産。現在はママというより“パパ”として暮らしていることを、『New York Post』などアメリカのメディアが伝えた。


関連記事:閉経したはずの67歳女性が高齢出産して3年 「娘に絶縁すると言われた日も…」

■トランスマスキュリンとしての暮らし

女性器を持って生まれたものの、「自分は男性的」と確信していたダニー・ウェイクフィールドさん(36)は、25歳の頃に「トランスマスキュリン」であることをカミングアウト。その後は男性ホルモンを使うようになり、両乳房を切除する手術も受けた。

しかし完全な男になることは望まず、ダニーさんは「ノンバイナリーかつクィア」として生きてきた。

関連記事:子供102人と孫568人を持つ男性 「妻に避妊を勧めた」お金の苦労も深刻

■念願叶って妊娠

そんなダニーさんが、コロナ禍にある男性と一夜限りの関係を持ち妊娠。「いつかは子供を産みたい」と考えていたダニーさんは、親になれることを喜んだ。

「自分のことを女だと思っているわけではありません」「でもだからといって、女性特有の臓器を使えないわけじゃないんです」と話すダニーさんは、妊娠による体型の変化にもすぐに慣れたとのこと。妊娠期については、「これまでの人生で一番美しい経験でした」と振り返っている。


関連記事:閉経したはずの67歳女性が高齢出産して3年 「娘に絶縁すると言われた日も…」

■出産して親に…

2020年にダニーさんは無事に出産し、ひとりで子育てを開始。しかし自分のことは母親とは考えず、どちらかというと父親として子供に接してきたそうだ。

なおダニーさんは生まれた子供の性別についても公表しておらず、どのようなジェンダーを選択して生きるかは子供に決めさせる予定だという。


関連記事:妻の四つ子出産シーンに耐えられず失神 パパになった男性が「ほぼ記憶にない」

■性の多様性に戸惑いも

性の多様性については多くの人に認められる時代になったが、「子供が生まれても理解は得られないかも…」「治療が心身にもたらす影響が心配」という意見も決して少なくない。

手術やホルモン療法については「自分の性に違和感を抱く人にとり欠かせないもの」という意見のほか、「慎重に…」「まずはこれまで以上に充実したカウンセリングの実施が望ましい」という声も多くあがっている。

・合わせて読みたい→閉経したはずの67歳女性が高齢出産して3年 「娘に絶縁すると言われた日も…」

(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

【Amazonセール情報】ココからチェック!