ユーチューバーが同じVHSテープを100本以上破壊 希少性高め1000万円で転売
数年間集め続けたコレクションをあえて処分? ほとんど忘れられた作品に驚きの価値が…。
市場にたくさん出回っていてはそれほど価値がないものも、意図的に数を減らせれば「希少価値」が生まれる。とあるユーチューバーの行った大がかりな実験に、多くの注目が集まっているようだ。『Business Insider』『Indy100』などの海外メディアが報じている。
■同じテープを100本以上「処分」
人々からあまり注目されていない映画を専門にレビューする「RedLetterMedia」というYouTubeチャンネルは、今年に入りとある実験的な動画をアップした。
彼らは希少なVHSの価値を高めるための実験と称し、ある古い映画のVHSテープをフリマアプリなどを通じて100本以上収集。その後、最後の1本を残して破棄したという。
■長い間集めていたコレクション
チャンネルのホストであるリチャード・エヴァンスさんとマイク・ストクラサさんは、これまで何年にもわたって80年代の映画『Nukie』のVHSテープを収集するというジョークを続けていた。
しかし、昨年6月に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のVHSテープがオークションで7万5,000ドル(約960万円)で落札された。それに触発された2人の頭に、とある考えが浮かんだという。
■たった1本を残して…
VHSテープがコレクションアイテムになるのは、「保存状態」と「希少性」が鍵になると考えた2人。自らのNukieコレクションから最高の状態の1本を選び出した。
それをプロによる品質評価サービスに出すと、残った104本のテープはすべて木材粉砕機の中に放り込み、細かいプラスチック片に変えてしまった。そうして選ばれた最後の1本は、eBayでオークションにかけられ、8万600ドル(約1,030万円)の高値で落札されている。
■この発想はなかった?
2人はあくまでこの企画はジョークを通じた実験だとして、得られたお金は「私たちが本物の怪物ではないことを示すために」と、テネシー州の慈善団体に寄付されるのだと語った。
実験を記録した動画は130万回以上再生。「奇妙なパフォーマンスアートのようだ」「チャリティとしては大成功」「発想が天才」などのコメントが寄せられている。