中国が日本向けビザの発給を停止 今後は貿易ストップの可能性も…
日本が中国からの新型コロナ流入を警戒し、空港での水際対策を強化。しかし中国はそれに対してビザ発給停止で応戦。今後は日中貿易がストップか…。
中国ではゼロコロナ政策が撤廃され、人々が自由な動きが3年ぶりに再開。しかし、それが原因で中国では新型コロナウイルスの感染者数が急増し、日本や欧米諸国などは国内への流入を防ぐため空港での水際対策を強化した。
■新年早々、日中関係に不穏な空気が流れる
一方、中国はそれに強く反発し、日本に対してビザ発給停止という強硬措置で応戦。新年早々日中間には不穏な空気が流れている。
中国は欧米に対しては何も対抗措置を取っておらず、日本と韓国だけ強硬措置に出た。
■日本を恐れない中国
仮に中国が欧米に対してもビザ発給停止という強硬措置に出れば、欧米から強く避難され、欧米が返ってさらなる報復措置に出る可能性が十分にあり、中国側もそのリスクを警戒している。
一方、中国は日本の対外姿勢や外交文化も十分に把握しており、日本がビザ発給停止に対抗するような措置を取らず、遺憾遺憾の言葉で終わってしまうことも理解している。
そして、今日の日中関係でも経済力の差は歴然としており、中国側は日本を全く恐れていない。それだけ、何か気に食わないことがあると、日本に対して政治的圧力を簡単に与えることができると思っている。
■今後さらなる攻撃も
今後、米中対立の激化に伴って日中関係は荒れる可能性が高い。そうなれば、中国は日本に対してこれまで以上に強い対抗措置で取ってくる可能性がある。日中の経済力は今後ますます差が開き、中国にとって日本はさらに怖い国ではなくなるだろう。
そうなれば、重要物品の日本向け輸出停止、中国にある日本企業の締め付けなどさらに強硬な対応を取ってくる恐れもあろう。今回のビザ発給停止は1つのケースに過ぎない。中国に依存する日本企業は今後脱中国をいっそう進めることが求められる。
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(取材・文/セレソン 田中)