「わが子に『大きな夢を』と期待する子育ては反対」 超現実的な母親に世間は…
「子供の夢や希望を膨らませすぎると将来の失敗、挫折に対処できなくなる」と母親は言う。
北海道の札幌農学校(現・北海道大学)で教頭をしていたアメリカ人のウィリアム・スミス・クラーク博士は、「少年よ、大志を抱け」という言葉を残し、日本を去って行った。以後、その言葉は私たち日本の若者たちを強く刺激し、励まし、とてもなじみ深いものとなっている。
しかしこのたび、ある母親が掲示板にやや異なる意見を書き込み、話題になっているという。イギリスの『Mirror』が報じた。
■「子供の大きな夢」はNG?
子育て世代が集う掲示板『Mumsnet』に、ある母親から「子供たちに大きな夢や希望を抱かせるのは良くないと思う」といった書き込みがなされた。
一般的には「あなたの夢や可能性は無限大。努力をすれば何にだってなれるよ」と子供に言い聞かせ、目標に向けて頑張るよう促す親が多い。しかし女性いわく、「それは将来の人生に過度な期待を持たせ、失敗したとき挫折感で対処できなくさせる」という。
■「できることなら何でもできる」
そして女性は、「親は幼い子供の心を綿菓子のようなフワフワと甘い世界観で満たすくせに、成長するにつれ『なぜそんなこともできないの?』『なぜ失敗したの?』と問い詰めることも多い」と訴えた。
そこで女性は、「頑張れば何だってできるよ」と言う代わりに、「あなたができることなら何でもできるよ」と伝えているのだそうだ。夢を持てと言うのは、時に子供に嘘をつき、誤った約束をしかねないことだと考えているという。
■幼い頃から現実を知る必要も…
また女性は、子供なりの野心や好奇心を失わせたいのではないとしつつも、幼い頃から現実を分からせることも大事だと明かした。
これに対し、世間からは「すごく理解できる」と賛同の声が。「野心を持たせつつも、現実を教えるのは大事」「いい年齢の大人が夢追い人なのは、正直見ていて痛々しい」「今の時代、大きな夢はリスキーかも」などの声もあがった。
■安定を求める親多し
一方で「子供が何を夢見ようと自由。親は応援してあげるべき」「子供が純粋な夢や期待を語ったとき、親がつぶすなんて間違っている」「成長とともに子供は自然とできること、できないことを理解する」という意見も。
日本では「子供たちが就きたい職業ランキング」の上位には、スポーツ選手やアイドル、医者やユーチューバーなどが並ぶが、親が就かせたい職業となると、上位は公務員や看護師だという。このご時世、わが子に「安定した収入で長く働ける職業を」と望む親が多いのは仕方ないことかもしれない。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)