地上作業員が飛行機のエンジンに吸い込まれ… 米空港で悲惨な死亡事故
事故は駐機場で発生。ブレーキをかけた状態で、機体はエンジンを回転させていた。
アメリカ・アラバマ州の空港で昨年の暮れ、地上作業員が悲惨な事故により命を落としていたことが明らかにされた。『WSFA-TV』『NBC/DFW』などが報じている。
■州都に近い民間軍用空港で
事故が起きたのは、アメリカ・アラバマ州の州都モンゴメリーから11キロほど南西に位置する、民間軍用空港のモンゴメリー・リージョナル空港。一般航空と軍事航空で滑走路を共有している同空港において、現地時間の12月31日午後3時ごろに発生した。
その事故は、貨物を担当する地上作業員が、ブレーキをかけ停止状態だった機体の回転するエンジンに吸い込まれるという壮絶なものだった。
■アメリカン航空の子会社
地上作業員が吸い込まれたのは、テキサス州が本拠地の航空会社エンヴォイ・エア(旧アメリカン・イーグル航空)の3408便。同航空会社はアメリカン航空グループの完全子会社であり、コミューター航空会社としては世界最大規模だ。
また機体はエンブラエル170-200LRで、事故はテキサス州ダラスに向かう準備中に起きた。
■当局の調査が始まる
この事故を受け、アメリカ連邦航空局(FAA)および国家運輸安全委員会(NTSB)は1月1日に職員を現地へ派遣した。
身元を伏せたうえで、亡くなったのは同じくアメリカン航空グループのピードモント・エアラインズ (Piedmont Airlines)に籍を置く地上作業員だったと公表したが、原因の究明にはもう少し時間がかかる模様だ。
■空港は5時間以上クローズ
エンヴォイ・エアとピードモント・エアラインズ のスタッフをはじめ、空港に勤務するすべての職員が遺族に哀悼の意を表している。
なお、事故後に空港は午後8時30分までクローズされ、出発到着いずれのフライトにも大幅な遅延が発生したという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)