15回の手術に耐えたポジティブ少女が死亡 「100年より濃い人生」と両親が称賛
喜び・ユーモア・勇気を失わず、少女は強く立派に生きた。
つらい治療にも必死に耐え、前向きな気持ちと明るさを失わなかった少女。16歳の若さで亡くなったが、最期まで見守った両親は「娘から多くのことを学びました」と語っている。少女の人生、死、そして遺族の声を、『CBS News』などアメリカのメディアが伝えた。
■神経線維腫症と闘った少女
アメリカで暮らしていたペニー・ドージさん(16)は、まだ幼い頃に「神経線維腫症」という診断を受け、それからずっと病気と闘いながら生きていた。
この病気により、ペニーさんの体にはいくつも腫瘍が発生。脳や脚の手術を計15回も受けたが弱音を吐かず、常に楽観的で明るかった。
■充実した人生
ペニーさんは、芸術、ファッション、旅などを愛し、同じ年頃の女の子たちに参加してもらうためのサマープロジェクトも立ち上げるほど活発な少女だった。
苦しくつらい状況にあっても、大事な目的を持ち楽しく生きようとする姿は、ペニーさんを知る多くの人たちの心を揺さぶった。
■家族も「娘に多くを学んだ」
何度も手術を繰り返し、つらく苦しい思いもしていたに違いないペニーさん。それでも事情を知らない人は病気だと気づかないほど前向きで、まったくへこたれなかった。
父親のチャドさんは「そういう生き方をする子なんです」「娘から、本当に多くのことを教えてもらいました」と語る。また「人知れず勇気を振り絞り、娘は病気と闘っていたのです」と振り返った。
■早すぎる死
11月10日、ペニーさんはニューヨークの自宅で、愛する家族に見守られながら息を引き取った。
母親のケイトさんは、「大事なのはどれだけ長く生きるかではないと思うんです」「娘は16歳で亡くなりましたが、ほとんどの人が100年生きるより素晴らしい人生を全うしました」「そのことについて、私たちは感謝の気持ちでいっぱいなのです」と話している。
家族は神経線維腫症の研究がさらに進むことを願い、「Penny’s Flight」という財団を立ち上げたことを発表。複数メディアが取り上げ、病気に対する理解や財団への協力を呼びかけた。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)