親の虐待で両脚義足になった男児の心の傷は癒えず 「僕の脚はいつ生えてくるの」
男の子は今も怯え、脚がないことを気にしている。
実母とその恋人から凄まじい虐待を受け、心と体に大きな傷を負った男の子。今は安全な場所で大事に育てられているが、それでも立ち直れていないという。事件の概要、そして男の子の今の様子を、『The Daily Star』などイギリスのメディアが伝えている。
■親によるむごい行為
イギリスで暮らすトニーくん(8)には、とても悲しい過去がある。生後6週頃から、実母とその恋人による壮絶な虐待を受けていたのだ。
そのせいで、トニーくんは何度も骨折を経験。トキシックショック症候群、敗血症、臓器不全などに苦しみ、虐待で傷ついた両脚は失うはめになった。義足が必要になったトニーくんは、これからずっと専門家たちのケアを受けて生きなければならない。
■加害者らに釈放の可能性
母親と恋人は逮捕され2018年に刑務所に送られたが、1月には釈放される可能性がある。「悪いことをした人たちが刑務所から出てくるかもしれない」と聞かされたトニーくんは、とても腹を立てているという。
トニーくんを引き取り母親として育てているポーラさんは、「(釈放するかどうかを決める人たちに)私の言葉をじっくり聞いて考えてほしいと願っています」「(トニーの実母と恋人は)釈放が認められなくても文句なんて言う権利はありません」と現在の気持ちを明かしている。
■今も消えない恐怖心
愛情深い人たちに救われたトニーくんだが、長いあいだ苦しんだ虐待の記憶は今も生々しい。
ポーラさんはメディアの取材に応じ、「あの子はずいぶん怯えているし、大きな不安を抱えたままです」「つらかった虐待は、今もなおあの子を苦しめています」「今もしょっちゅう『僕の脚はいつ生えて来るの』と質問されるのです」と明かしている。
■「許せない」という声が噴出
この経緯について報道されるなり、多くの人が激怒。インターネットには「ひどすぎる」「許してはダメだ」「たとえ釈放されて名前や住所を変えたとしても、加害者の顔は絶対に忘れない」といったコメントが多数書き込まれている。
親たちは暮らしを再開できたとしても、トニーくんの脚は二度と元には戻らない。1日も早く恐怖心から開放され、幸せに暮らしていくよう願うばかりだ。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)