1000人が選ぶ「好きな駅弁ランキング」 2位の幕の内を抑えた1位は…
【鉄道トレンド調査隊】肉や魚、釜飯など、ご当地食材を使った魅力的な駅弁ズラリ。3人に1人が好きだと答えた1位の駅弁はあれだった。
駅弁とはなんと魅力的なものだろう。なにげないお弁当でも、列車に揺られ、動く車窓を眺めながら食べれば、10倍おいしく感じる。
駅弁のルーツは、明治18年、宇都宮駅で売られた「握り飯2個とたくあん」が始まりとされる。現代は種類がたくさんあり、私たちを迷わせるものだが、日本人が好きな駅弁は一体どれなのか。男女1,000人に調査をおこなった。
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■3人に1人がガッツリ食べられる「肉」好き
もっとも支持を得たのは、肉メインの駅弁(36.4%)で3人に1人が回答した。
米沢駅の「牛肉どまんなか」に代表される牛肉をはじめ、名古屋駅「びっくりみそかつ」の豚肉、上皇陛下が愛して止まないという「チキン弁当」の鶏肉や、館山駅には鯨肉をつかった「くじら弁当」なる駅弁まで、さまざま。
個人的におすすめしたいのが仙台駅「炭火焼風牛タン弁当」。加熱式容器で、紐を引っ張るとプシュ〜という音と共に、もわもわっと湯気が出て、お弁当が温かくなる摩訶不思議な駅弁だ。
年代別に分析すると、若い人ほど肉を好むことが分かった。筆者の周りに取材すると「ガッツリいきたいときは、やっぱり肉」(20代男性)、「長い時間乗るときは、お肉をお腹いっぱい食べて、そのあとひたすら寝るのが好き」(30代女性)と言う声が。
「年齢的に、肉よりもさっぱりした魚の方がいい」(60代女性)と言う声もあった。
■日本人の心のふるさと「幕の内弁当」が2位
ご飯と一緒に数種類のおかずが敷き詰められた「幕の内弁当」が2位(23.4%)。白米の真ん中に赤い梅干しがぽつんと乗っかるスタイルは、日本人の心のふるさととも言える。
蓋を開けると大きな鮭がお目見えする「日本橋 幕之内」や、崎陽軒のシウマイが入った「幕の内弁当」などが有名だ。
幕の内の駅弁の元祖は明治21年まで遡る。姫路駅近くで、茶店「ひさご」を開いていた竹田木八が、山陽鉄道の開通に当たり、翌年から弁当の販売を始めた。当時の価格は12銭。現在の価格にすると1,600円ほどになるという。
年代別に分析すると、年齢を重ねるほど幕の内が好きになることが分かった。「バランスよく食べられるのがうれしい」(50代男性)、「とくに食べたいものがない場合、幕の内を買っておけば間違いない」(40代女性)などの声が聞かれた。
■釜飯、寿司、魚メインは、どれも個性的
第3位は、釜飯の駅弁(13.9%)がランクイン。駅弁釜飯の代名詞ともいえるのが横川駅「おぎのやの釜めし」。
蓋を開けると、鶏肉や栗、杏子が美しく配置され、見るだけでもテンションが上がる。益子焼の容器で売られているが、ホームページにはこれを使ってご飯を炊く方法も解説されている。
4位は寿司の駅弁(11.9%)。にぎり寿司をはじめ、ちらし寿司などの定番から、鯖などの押し寿司まで、種類はさまざま。寿司の駅弁の代表格といえば富山名物の「ます寿司」。塩漬けされたオレンジ色のますが、緑色の笹の葉でまかれ、いろどりも鮮やかだ。
5位は魚メインの駅弁(5.9%)。鯛や穴子など、一つの魚をメインにおいた駅弁はもちろん、かに、うに、たこなど、魚介の数だけ駅弁がある。新潟駅「鮭はらこ弁当」は、鮭そぼろに、これでもかというほど大粒のいくらが乗る豪華さだ。
ほかにも森駅「いかめし」、一ノ関駅「平泉うにごはん」など個性豊か。ちなみに筆者は小田原駅「金目鯛西京焼弁当」が好きである。