6歳少年が5364メートルのエベレスト・ベースキャンプに到達 高山病に苦しむも完遂
まだ幼稚園児の少年は、「次はもっと高い所に挑戦したい」と意気込みを見せている。
近年、登山やトレッキングがかつてないほどの人気をみせている。険しく長い道のりを登っている際の人との出会いや水の美味しさ、そして山頂から眺める景色の素晴らしさは、どれも醍醐味だ。
このたび、弱冠6歳にしてエベレストのベースキャンプ到達に成功した少年の話題を、シンガポールの『AsiaOne』や『THE STRAITS TIMES』が報じている。
■登山ルートには遭難者の遺体も
ネパールと中国の国境に位置する世界最高峰のエベレスト。標高は8,848メートルを誇り、慣れた登山者にとっても危険を覚悟で登る山だと言われている。
登頂への途中にありキャンプ地となるベースキャンプは、なんと標高5,364メートルの地点にある。標高3,776メートルの富士山を優に超えた高さだ。
また登山ルートには、凍結や乾燥によりミイラ化した遭難者の遺体が放置されており、現在では「ルートの目印」と呼ばれる遺体まであるという。
■弱冠6歳の幼稚園児が…
そんなエベレストのベースキャンプに見事到達したのは、シンガポールの幼稚園児であるオム・マダン・ガーグくん(6)。両親のマユールさん(38)とガヤリさん(39)は登山が趣味で、オムくんが2歳半の頃からベトナム、タイ、ラオスほか世界中の山を巡ってきた。
今回のエベレスト登山では、事前準備として半年前からYouTubeの動画をいくつも観賞し、毎日4~5時間かけて10キロの道のりを散歩。さらに水泳や階段の上り下りなどで体力作りに励んだ。
■途中で体調不良に見舞われる
ついに9月28日、一家は10日間の日程でエベレストのベースキャンプを目指し、ネパールのルクラ村からスタートを切った。
オムくんは途中で高山病とみられる頭痛を訴え、下痢をするなど体調不良に見舞われたが、休憩をとり薬を飲むと回復。「シェルパの里」ことナムチェ・バザール、ゴラクシェプを経由し、ついに10月7日、ベースキャンプ到達に成功した。
■「次回はもっと高い場所に」
半年間のトレーニングが厳しかったせいか、「登山は意外と楽だった」と話すオムくん。一番気に入ったスポットは、世界一の標高を誇るヒラリー橋だそうだ。「誰も経験していないことを達成するって楽しい」「もっといろいろな世界を見てみたい」と野心を明かしている。
オムくんは、エベレスト・ベースキャンプを達成したシンガポールの最年少者として認定され、今後の目標はヒマラヤ山脈のアマ・ダブラム(6,856メートル)への挑戦だそうだ。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)