この写真、情報量がカオスすぎる… 社会の本質捉えた「現代の風刺画」と話題
情報量が多すぎて、どこからツッコめば良いか分からないワンショット。「現代の風刺画」と反響を呼んでおり…。
一見すると合理的に見える事象にも、不合理や矛盾が必ず潜んでいるもの。それは我われが生活する社会も例外でなく、人々は様々な手段を用いてこれらの「不合理」と向き合ってきた。
以前ツイッター上では、日常のカオスすぎるワンシーンから生まれた「現代の風刺画」が話題となっていたのをご存知だろうか。
■「風刺画みたいなの撮れた」
今回注目したいのは、とあるツイッターユーザーが投稿した1件のツイート。
「なんかの風刺画みたいなの撮れた」とだけ綴られた投稿には室内で撮影された写真が添えられており、紙幣をくわえてつぶらな瞳でこちらを見上げている犬、その後ろで床を這って泣き顔を見せている幼児、そしてそのさらに後ろには「我関せず」といった佇まいで背を向けている大人の姿が確認できたのだ。
どこからツッコめば良いのか分からないが、情報量が「多すぎる」ことだけは確かである。
■「泣いている子ども=困窮する国民」説
件のツイートは、投稿から数日で3万件以上ものRTを記録するほど話題となり、他のツイッターユーザーからは「スゴいドラマがありそうな写真」「犬は何を意味し、泣いている子どもは何を象徴しているのか…」「猫に小判、犬に紙幣」「まずこれ、どんな状況なの?(笑)」などなど、反響の声が続出。
また「風刺画」として考察しだすユーザーも少なくなく、考察班らの諸説の中では、犬が口にしている紙幣が「税金」で、泣いている子どもは「困窮する国民」を象徴し、背を向けている大人は「見て見ぬふりをする政府」である…という意見が多くの支持を集めていた。
一度その相互関係に当てはめてしまうと、もうそうとしか見えないほどの説得力である。
■犬と赤ちゃんの涙、無関係だった…?
一躍時の人(犬)となったこちらのポメラニアンは、ツイート投稿主の飼い犬・わびすけくん。奥で泣いている我が子はこの時まだ生後8ヶ月で、その奥で背を向けているのはゲーム『ポケットモンスター』をプレイ中の夫だそう。
そもそも件の写真の様子はどのような状況なのか尋ねたところ、わびすけくんの飼い主さんからは「上のお姉ちゃんたちが遊んでいるおもちゃのお札を強奪し、おもちゃを人質におやつを貰おうとしているため、わびすけはお金をくわえています」「奥の子どもは眠たくてぐずっており、撮影後にすぐ寝ました」という回答が返ってきたのだ。
要するにわびすけくんが「紙幣をくわえている」ことと、子どもが「泣いている」ことは全くの無関係なのだが、そうした事象から「関連性」を見出し、推測をしてしまうのは、我われ人間の性なのかもしれない。