小2我が子の算数テスト、正解なのになぜかバツが… 「気持ち分かる」と怒りの声続出
「答え」は合っているのに、バツをつけられてしまった我が子のテスト。その「判定内容」に疑問の声が寄せられており…。
■「担任教師ガチャ」次第では丸になるケースも…?
子供のテスト。
どっちでもいいことで減点しないで欲しい。。。 pic.twitter.com/mlhMCuNAKb— ブルーム@FIRE達成 米国株 x 太陽光 (@Bloom202004) November 22, 2022
件の「かけ算の式」の順番の正誤判定については現場の裁量に委ねられており、言ってしまえば「順番を気にする教師」もいれば「気にしない教師」もいる…ということで、もはや一種の「担任教師ガチャ」のようになっているのが現状である。
ちなみに、文部科学省が平成29年(2017年)より告示した「小学校学習指導要領」の「第2学年の内容」における「A 数と計算」の項では、こうした数式の表記法における「順序」の重要性について触れており、「ここで述べた被乗数と乗数の順序は、『一つ分の大きさの幾つ分かに当たる大きさを求める』という日常生活などの問題の場面を式で表現する場合に大切にすべきことである」と言及。
一方で式を求めるのでなく、かけ算(乗法)の「計算結果」を求める場合は「数字の順番は問わない」とされており、文部省の定義する「大切にすべきこと」との矛盾が感じられるのも事実である。
なお記者は以前にも同様の話題がツイッター上で波紋を呼んでいるのを目撃し、「数学のプロ」に詳しい話を尋ねたことがあり…。
■「身近なもの」に例えると納得!
その際、コメントを寄せてくれたのは「関数アーティスト」として活動し、過去にも「数学的なマスク」など多彩なアイデアで注目を集めていた「CHARTMAN」こと、東京大学大学院生・レオンさん。
学習塾でアルバイトをしていた経験もあるレオンさんは、こうした出題者の「ひっかけ」の意図を感じさせる問題に対して「よくない問題」という印象を抱いているそう。自身は「式の順番にこだわらない派」と明言しているが、同時に「順序が重要視されている点」には、心当たりがあるとも語っている。
以前の取材時、レオンさんはホワイトボードに「ホットケーキの作り方」と題した図を記し、「料理のレシピやレシートなどをイメージしてもらうと分かりやすいのですが『×』を使用して表現されるものは、基本的に左側に『項目』や『まとまっている物』が、右側に『変動する数値』が表記されるようになっています」と説明してくれたのだ。
併せて大人気ゲームソフト『スーパーマリオ』シリーズにおける「マリオの残機数」や「コインの獲得数」もそのように表示されている旨補足しており、多くのネットユーザーから「分かりやすい」と称賛の声が寄せられていた。
■義務教育としての「目的」は…
最終的にレオンさんは「『算数の問題』というよりは、社会生活を営む上で重要となってくる考え方を『算数の数式を通して伝える』という点が、義務教育としての目的だと思います」と結論づけている。
だが前出の通り、レオンさん自身は数式の順序にこだわる問題を「よくない」と感じているため「テストに出題したとしても、減点の対象にすべきではないと思います」とも補足していた。
「現場の裁量に委ねる」という現状が、泥沼のような論争を生み続けている小学校のかけ算事情。現場を任せられた教育者たちは、責任をもって生徒たちが「理解」し、「納得」するような授業を心がけてほしい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)