国境を越え85年も続いた男女の文通 ともに100歳迎え初ビデオ通話に大感激
遠くにいる相手でも、その距離を感じさせないほど簡単に連絡を取り合える時代になった。
人生にはいつ、どんな出会いがあるか分からない。めったに会えない遠く離れた相手と何かの縁でつながることも、大切なひとつの「出会い」だ。
国境を越え、85年にもわたり文通を続けてきた友人同士が、このたび初めてのビデオ通話を果たしたという。イギリスの『Daily Mail』やアメリカの『NEW YORK POST』が報じている。
■教育プロジェクトで出会う
イギリス・デヴォン州のホニトンに住むジェフ・バンクスさんと、アメリカ・テキサス州に暮らすセレスタ・バーンさんは、20代の頃に知り合った。
1938年、イギリスとアメリカの若者をつなぐ架け橋として、ある教育プロジェクトが開催され、そこにふたりは参加。別れ際にセレスタさんはジェフさんに住所を教え、文通が始まったという。
■波乱の時代でも文通を
以来ふたりの文通は続いたが、やがて世の中は第二次世界大戦に突入。6年間続いたこの戦争で、推定5,000万人もの人々が命を落とした。
なんとか生き延びたふたりは、世界恐慌など次々と波乱が続くなかでも、互いの生活状況や経験など、日々の様子を共有し合ってきたという。
■100歳の記念にビデオ通話
そして文通開始から64年の月日が経過した2002年、ジェフさんがニューヨークを訪れた際に、ふたりは再会を果たした。
その後もふたりの交流は続き、やがて文通はEメールへと変化。そして先日、ともに無事100歳を迎えた記念にと、ふたりはそれぞれの子供たちにパソコンの操作を教わりながら、初めてのビデオ通話に挑戦してみた。
■ふたりの間にロマンスは?
メディアの取材のなかで、「ふたりの間にロマンスが芽生えたことは?」と尋ねられると、ふたりは口を揃えて「ノー」と回答。あくまでも「隣の家に住む幼馴染のような存在」なのだそう。
ただし「僕にとっては、彼女に手紙を書くことが生きるうえでの大きな励みでした。彼女はとても話しやすいんです」とジェフさん。セレスタさんの存在感はとても大きいようだ。
文明の利器のおかげで、遠く離れた相手の様子をしっかりと感じられるこの時代。ふたりはこれからもビデオ通話を楽しみ、友情を育んでいくつもりだという。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)