映画『スラムダンク』でも描かれなかった「秘密」 宮城リョータはなぜ…

映画『スラムダンク』が話題を呼んでいる。今作の「主人公」宮城リョータには”謎”があって…。

スラムダンク

「しっかりしろォ!! 流れは自分たちで持ってくるもんだろがよ!!」「ドリブルこそチビの生きる道なんだよ」──。人気漫画『SLAM DUNK』(スラムダンク)の人気キャラクター・宮城リョータの名言である。

3日から、映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開中だ。映画版は宮城に軸を置いた作品で、ファンからも好評。ただ、彼には映画作中でも明かされなかった「秘密」があって…。


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■心配する声も多かったが…

『スラムダンク』は1990年代に人気を博した、バスケットボールを題材にしたスポーツ漫画。主人公の不良少年・桜木花道が神奈川県の湘北高校バスケ部に入部し、チームメイトやライバル達と切磋琢磨しながら成長していく物語だ。

映画版は公開日になってもストーリーの詳細が明かされず、一部ファンの間では心配する声もあがっていたが、蓋を開けてみれば絶賛する人が続出。物語の詳細はここでは伏せるが、宮城リョータにスポットを当てた作品となっている。

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■ネット上では絶賛する声

スラダンファンには今更のおさらいとなってしまうが、宮城は桜木と同じ湘北のチームメイト。168センチ59キロと小柄な体格の代わりに、高い運動能力とテクニックを活かしたスピードプレイが持ち味で、作中でも人気のキャラクターだ。

映画版は彼に比重を置いているのだが、これが非常に好評。ネット上では「宮城リョータを深く知れて感動した」「宮城リョータってのがまた絶妙だよな」「りょーちんめちゃ好きになりました」「ただひたすらに宮城リョータを浴びれて心が満ち足りている」など、絶賛する声が多数あがっているのだ。


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■じつは過去が謎に満ちている人物

主人公以外の人気キャラにスポットを当てる描き方自体はそう珍しいものではないだろう。ただ、宮城の場合は特別だ。

その点について、高校生だった15年ほど前にスラダンを読んで以来、毎年欠かさずに読み返し、セリフを暗証する域に達した記者が原作での宮城の描かれ方について簡単に解説したい。宮城は人気キャラでありながら、じつは過去がほとんど語られていないのだ。

湘北メンバーの中学時代を例に挙げると分かりやすい。桜木は不良、流川はスタープレイヤー、三井寿は中学MVP、赤木剛憲と木暮公延は同じ中学で汗を流していた…など、それぞれのバックボーンが描かれている。

一方、宮城は小学校からポイントガードとして活躍していたことは分かるものの、湘北に入るまでどんな人生を送っていたのか一切語られていないのである。ちなみに、記者は三井推しなのだが、宮城の過去のことは気になっていた。

三井と宮城は原作でほぼ同時期に登場したものの、2人の描かれ方は対照的だからだ。三井は栄光・挫折・復活と過去を深掘りされ尽くしているのに対し、宮城は現在の言動から昔のことを推察するしかなかった。だから、今回劇場版でスポットが当てられたのはスラダンファンとして素直に嬉しい。


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■宮城が湘北を選んだ理由

その辺りも今回の映画が評価される一因かもしれない。ただ、映画版でも描かれなかったことがある。

宮城が湘北バスケ部に入った理由だ。原作では、かの有名な”安西先生”こと安西光義に対する憧れを理由に強豪校のスカウトを断ったとされている。

だが、なぜそこまで安西先生に入れ込むのかは不明で、ファンの間でも長年の疑問とされてきた。「安西先生、バスケがしたいです…」のセリフがあまりにも有名で、師弟関係がうかがえる三井を凌ぐ出来事があったのだろうか…。

映画のタイトルは「THE FIRST」のため、かねてから「続編があるのでは?」という声もあがっている。次回作が公開された際には、宮城「最大の秘密」も明らかになるか──。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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