赤字まみれのローカル線 それでも7割が「残すべき」と叫ぶワケとは…
【鉄道トレンド調査隊】オワコン化へ突き進む地方路線、赤字にあえぐJRの悲鳴。73.0%が「なくなってしまうは、悲しい」と涙の主張をするのには理由があった。
■赤字部門を切り捨てないと…
一方で、経済的視点でこの問題を考える人は、冷ややかな表情を浮かべる。
「JRは今や国鉄ではなく民間企業です。赤字部門があるなら、それを切り捨てる選択はビジネスとして当然でしょう。そもそも乗る人が少ないんだから、なくなっても誰も気にしませんよ」と語るのは40代男性。「税金を投入すればいいという声もあるけど、誰も利用しない電車のために、我々の税金が投入されるのもおかしな話です」と冷静に話す。
地方在住の30代女性は「ローカル線の存続を訴える会合に、参加者はみんな車で来てる、という笑い話を聞いたことがあります。地方は車社会が当たり前ですからね……。私も高校を卒業して以来、ほぼ乗る機会がありません。儲からないなら、廃線でもしょうがないのかなと」と淡々と語った。
人口減少が進み、利用客が減れば、鉄道がビジネスとして成り立たなくなるのは当然だ。「鉄道ってなんか良いよね」「なくなっちゃうのは寂しい」という気持ちがあるのはやまやまだが、そうした感情だけでは成り立たなくなっている。
「ローカル線に乗る人は少なく、赤字路線が増えている」まずはこの現実を受け入れることが大切なのかもしれない。
■執筆者プロフィール
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(取材・文/東香名子)
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