ブラピと同じ「相貌失認症」に苦しむ女性 愛する家族の顔も正しく認識できず…
この相貌失認症は、イギリスでは人口の2.2%が悩んでいるという見方も。
「相貌失認」あるいは「顔面失認」といった言葉を聞いたことがあるだろうか。脳機能の障害のひとつで、人の顔をうまく識別できずないため、人間関係の失敗をもたらすことがあるという。
ある女性の苦悩の日々をイギリスの『Metro』が報じ、世間の高い関心を集めている。
■相貌失認(顔面失認)に苦しむ女性
興味深い話題を提供した女性は、イギリス・オックスフォードに暮らすクラウディア・コーゼニー=ぺリングさん(45)。英語とドイツ語の翻訳者で、SEOコンテンツ・ライターとしても活躍している。
忙しい日々を送るクラウディアさんの悩みは、人の顔をうまく認識できないこと。1年半ほど前に専門医にかかったが、「治療法はない」と言われてしまった。
■13歳のわが子の顔までも…
ちょっと会った人の顔を忘れることは、誰もがしばしば経験しているだろう。だが相貌失認症があると、親しい人々に対しても問題が発生する。
たとえば髪型を変える、生やしていた髭を剃り落とす、いつものジャケットを着ていない、眼鏡を変えるといったちょっとした変化があるだけで、自分の13歳の息子でも「誰なのかしら」と困惑し、強いストレスを感じてしまうそうだ。
■外見をジグソーパズルのように
「失礼ですが、どなたですか?」と尋ねることを極力避けたいクラウディアさんは、やがて人の外見をジグソーパズルのように捉えるというテクニックを身につけた。
相手が髪型を変えても他の部分の特徴で正しく認識できるようになったが、そのためにも普段から相手の外見、声、歩き方まで、特徴をトータルに覚えておくよう心掛けているそうだ。
■俳優ブラッド・ピットも悩む
クラウディアさんは昔から、誰かにその悩みを打ち明けても「そんなの聞いたことがない」と言われるばかりで、なかなか信じてもらえなかった。しかし、ハリウッド俳優のブラッド・ピットが同じ悩みを告白したことで、認知度はどんどん増している。
イギリスの国民保健サービス(National Health Service 略称NHS)は、相貌失認症は生まれつきのもので、国民の約150万人が該当するだろうとも説明している。これは人口の2.2%に相当し、決して稀有の障害ではなさそうだ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)