インド在住日本人が教える 「ガンジス川の水を絶対飲んではいけない理由」
話題のガンジス川とは…実際に沐浴した体験談とインド人との深い繋がりを、インド在住20年の日本人が解説。
■実際に体験 ガンジス川の水
水は少し薄い茶色に濁っていたのですが、思ったより温かく、気持ち良ささえ感じました。
そのため調子に乗ってはしゃぐと、「絶対に離したらダメよ。危ないから」「岸辺にいなさい」と何度も言われてしまいました。なぜなら思ったより流れが急なので、流されたらと心配したのでしょう。基本的にインド人は日本人のように泳げない人が多く、水が怖いんですね。
沐浴の仕方はとてもユニーク。先ずは鼻をつまみ、一気に頭の上まで浸かって、すぐに上がる。これを数回繰り返します。そして、土手の泥をガートの隅に盛り、そこにお香を立てて終わりです。
川から上がった後、「念願の日に沐浴ができた」「浄まった」「ありがたい」とそれぞれ感想を述べながら、皆が爽やかな清々しい顔をしています。
■沐浴後の異変
皆で一緒にガート(段差になっている座れる場所)で座っていると、服が濡れて肌にくっつく感じでは無く、ベタベタくっつく感じを受けたんです。
「なんか痒いな…」そう思ったら気になり始めて、私は簡易過ぎる更衣室で服を着替えたのですが、コットンサリーの義母や叔母は乾いたからこのまま帰ると平気な顔で言います。
帰りの車の中でも皆が嬉しそうに沐浴について語っており、遠くから来た親戚は、ガンジス川で沐浴をするのは特別で念願だったと喜んでいましたた。
痒さが限界に近付いていた私は早くお風呂に入りたいと思いながら、冷静な目で家族を見ていました。
そんな信仰心の強い人たちに「汚くない?水」なんて絶対に聞けないし、「痒くて気持ち悪い」なんて絶対に言えなかったのです。
私の場合、少し湿疹が出てしまったが、お腹は壊しませんでした。鼻を摘んで入ったのはある意味正解でした。
皆はお風呂に入らず、そのまま服だけ着替えていたので理由を聞くと、清められた体をシャワーの水で洗い流すのはもったいないとのこと。私はこっそりシャワーを浴びて、家族に気づかれない様にしました。