視覚障害持つ男性が不当逮捕した保安官らを提訴へ 杖を凶器と勘違いされ…
男性は「僕には視覚障害がある」と説明したのに…。
「ポケットの中に銃を隠しているのではないか」と保安官に疑われた男性が。逮捕された。『New York Post』などアメリカのメディアが伝えている。
■保安官に声をかけられた男性
アメリカ・フロリダ州で暮らすジェームズ・ホッジスさん(61)には、視覚障害がある。そのため、10月31日にもズボンのポケットに折りたたみ式の杖を入れて外出。その姿を見た保安官2名がポケットの膨らみを銃と勘違いし、ホッジスさんに声をかけた。
ホッジスさんは視覚障害者であることと「杖です」と説明したが、保安官が納得しなかったため、杖をポケットから出してみせた。それでも保安官たちは引き下がらず、「銃のように見えた」「(障害があるのに)なぜ杖を使っていなかったんだ」と質問を繰り返したという。
■いきなりの逮捕に唖然
「常に杖が必要なわけではない」とも説明するホッジスさんに、保安官たちは「氏名と生年月日を言いなさい」と要求。犯罪者扱いされたホッジスさんが「ならば保安官バッジに刻まれている番号を教えてほしい」と返したところ、保安官は「身柄拘束を拒否した」としてホッジスさんを逮捕した。
だがその後、保安官が装着していたボディカメラの映像が問題に。当局も逮捕の様子を確認し驚いたといい、「さっそく保安官たちに事情を聞いているところ」「然るべき措置を講じる予定です」と公表している。
■苦情申出に続き提訴へ
まさかの不当逮捕について取材を受けたホッジスさんは、同じ地域で暮らす多くの人たちに励まされており、「皆さんに対する感謝の気持ちで胸がいっぱいです」と話している。
しかし保安官たちに対しては腹が立っているようで、正式な苦情申出の手続きに踏みきったとのこと。今後は提訴に向けて動く予定だという。
■批判の声が噴出
この件について知った人たちからは、「銃を持っていないと確認した上で身柄を拘束するなんて変だ」という声が噴出している。
「保安官は権力に酔っている」というコメント、「誤解だと分かった時点で謝罪してその場を離れるべきだった」「こういう保安官のせいで、当局全体に対する印象がずいぶん悪くなる」といった意見も、インターネットに多数書き込まれている。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)