この休暇申請書、何かがおかしい… 意外な”4文字”に「就職したい」絶賛の声続出
とある保育園の休暇申請書。その内容が「羨ましい」「感動的」と話題を呼んでいて…。
ここ数年、働き方改革によって、会社は従業員にきちんと休むことを推奨している。有給休暇だけでなく、家族や恋人と過ごすための休暇を導入する企業も増えている。
そんな中、とある保育園で新たに導入された休暇は少し変わっていて…。
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■「推し活」のために休める
旅行や趣味に打ち込める「リフレッシュ休暇」や自分の誕生日や結婚記念日に休める「アニバーサリー休暇」、はたまた「失恋休暇」のような一風変わった休暇を導入する企業もある。この度、北海道札幌市にある「アリス保育園」が導入したのは、「推し休暇」だ。
自分が推すアーティストのライブに行くなど、「推し活」のために休暇を取得できるもの。10月11日に同園の公式ツイッターに投稿された内容によると、この休暇は有給休暇とは別に11月1日から導入され、申請する際はチケットコピーを添付するという。
■絶賛する声が続出
「推し休暇」という衝撃的な「4文字」は、たちまちネット上で話題に。「画期的で感動。うちの職場にも欲しい」「素敵すぎて就職したい」「今や推しが唯一の楽しみだから羨ましい」「趣味やレジャーで休みを取ると暗に非難される傾向がまだあるから広がってほしい」など、絶賛する声が続出している。
イベントの準備や子供の世話など、多忙なイメージのある保育園が始めたことも話題を呼んだ要因の一つかもしれない。
■「推し休暇」が誕生した経緯
「推し休暇」はいかにして生まれたのだろうか。アリス保育園で園長を務める遠藤政志さんによると、もともと同園では「推し活」に力を入れる従業員が多かったという。
「アーティストやディズニーなど形のあるものにハマっている人もいれば、温泉がすごく好きな人もいます。だから、職員と推しの話をするとすごく盛り上がるんです。そういう時は雑談する時とは違う盛り上がり方なので、推しはその人にとって特別な存在でプライベートの支えになっていると思っていました」。
そんな「推し活トーク」をする中で今回の取り組みを思いついたという。「ある職員がライブに行くという話になった時、私が冗談で『前日にグッズ作るために休まなくて大丈夫?』と聞きました。自分で話しながら、そういう休暇があればモチベーションが上がるのではないかと考えたんです」(前出・遠藤さん)。
■気になる職員の反応は…
11月から、社員が10日・パートは7日使えるようになった。早速、反響があったようで…。
「大体毎月25日にシフトを作るので、その時に『この日推し休暇を使いたい』と申請してもらいます。すでに3名が推し休暇を申請しました。最初は『そんな休暇聞いたことない』と困惑していましたが、きちんと説明したら『本当に使っていいんですか?』と喜んでいました(笑)。最近は職員同士、『どこ行く?』『いつ使おうか』と楽しそうに話していますよ」(前出・遠藤さん)。
この休暇を導入したのには、こんな狙いが。「自分達がプライベートを楽しんでいると、子供達に接する時も自然な笑顔で接することができると思います。職員がよりプライベートを充実させればもっと子供達の笑顔を引き出してくれることを願っています」(前出・遠藤さん)。
こうした休暇が多くの職場に適用されたら仕事にさらに身が入るかもしれない。
■画期的すぎる「推し休暇」
当園は子ども達の笑顔は保育士の笑顔から生まれると思っているので、プライベート充実の為に「推し休暇」作りました。推しが居る人は推し活動は有給で行ってらっしゃいです。反響良いです♪#保育園 #札幌 #西区 #企業主導型保育園 #アリス保育園 #推し活 pic.twitter.com/57HltCYLSP
— アリス保育園 (@alice_hoikuen) October 11, 2022
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)