結婚式場で新郎による死亡事故が発生 義両親から贈られた車を試運転で暴走
新郎は過失運転致死傷罪で逮捕されたが、「じつは無免許だった」との情報も。
結婚式では予期せぬハプニングが飛び出すことがあるが、アクシデントとなると許されないレベルのものもある。死傷者を出すようでは、もはや悲劇というしかないだろう。インドで起きた事故の話題を『Times of India』『India Today』などが報じている。
■披露宴のまっ最中に事故
インド・ウッタルプラデーシュ州で今月1日、エタワ地区のアクバルプール村にあるガーデンウェディングの会場で事故が発生。パトカーや救急車などが現場に急行した。
新郎新婦の人生の新たなる門出を祝う晴れの結婚式は、予想しなかった悲劇の死亡事故現場と化し、そこでお開きに。事故を起こしたのは、なんと新郎だった。
■コントロールを失った車
新婦の両親からの結婚祝いとして贈られた真っ白の新車が会場に届けられると、24歳の新郎はその車の披露をかね、少しばかり運転してみることにした。
興奮気味に運転席に乗り込んだ新郎は、エンジンをかけハンドルを握り絞めるとアクセルに足を載せたが、アクセルとブレーキの位置を誤ったのか、車はコントロールを失い暴走。参列者が食事を楽しんでいるテーブルに突っ込んだ。
■新婦の兄弟に促されて…
新郎のおばで車にひかれたサーラ・デヴィさんは現場で死亡し、10歳少女を含む4人の親類が重傷を負った。当時は披露宴の真っ最中で、誰もが食事を楽しんでいたという。
車はインドの大手自動車メーカーである、タタ・モーターズが昨年から販売するようになった小型SUVの「パンチ」。新郎に試しに車を運転するよう勧めたのは新婦の兄弟だった。
■「娘の立場がよくなるように」
この事故で新郎のアルン・クマールは過失運転致死傷罪で逮捕されたが、一部には「まだ運転技術を習得していない」との情報もあるようだ。
インドにはかつて、娘を嫁がせる親が大金を準備する「ダウリー」という結婚持参金の制度があった。すでに禁止されているにもかかわらず、「娘の立場が婚家で少しでも良くなるように」と願う親心は変わらない。農村部では家電製品、車、高級腕時計などを買って新郎に贈る親がいまだに多いという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)